NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2013年04月

帝国ホテル大阪の「お品書き」によれば、これが「オペレッタ」の暗喩的意味だそうです。軽喜劇・・・ケーキ劇(?)。
さすれば・・・「オペラ」は「作品」「仕事」という語源的意味を持つ悲歌劇が基調でしょうか。
「アリア」とは「単品」での詠唱ですね。

ヨハン・シュトラウスⅡ世のオペレッタ「こうもり」を堪能(文字通り、ディナー付き)しました。
ウィンナ・ワルツの旋律として、歌詞にもあるように春(新春)を迎える大晦日(おおみそか)、そのお祭り騒ぎの様相なんですね。

「こうもり」の暗喩的意味は、「こうもり」と名付けられたファルケ博士が、友人のアイゼンシュタイン男爵への軽い復讐として企てる「暗躍・仕掛け」といったところでしょうね。主役の男爵夫人ロザリンデよりも、小間使いで女優を騙(かた)るアデーレの方がソロ・パートが多いので、「プリマドンナ(一番注目される女性の役・位置)」が微妙、またアレンジやアドリブも多いようです。
一緒に観た家人とは「要するに騙(だま)そうとした側が騙される話?」「最後は結局真相が分からないということ?」などと話して・・・。

・・・と、復讐ではなく復習してみました。現代とは全く異なる「喜劇」(仮面舞踏会での馬鹿騒ぎ)の解釈が生まれたのは・・・1874年ウィーン初演・・・それは明治7年、維新十傑の一人である江藤新平が斬首(ざんしゅ)刑に40歳の生涯を閉じた4月でもありました。

「時・場・人・物・事・情(じばじんぶつじじょう)」・・・小説問題を語る際に、この一年よく用いている言葉ですが・・・まとまりのない話になってしまいました。

『銀の匙』も、晩春に、このような「匙加減」(さじかげん=分量・味付け)で掬(すく)ってみたいと思っています。

比喩の全貌②での「具体的使用例」に先立って、当ブログ「ライトモティーフ」での「比喩言及」検索をしました。
是非ご参考に、併せてご一読下さい。

直喩・・・2012/10/14:直喩は「粘土細工のようだ」(芥川『羅生門』の起承から)
隠喩・・・これは「暗喩」としていることが多く、かなりの頻度で記載がありますから本格的なものだけ。
     2012/10/8:『羅生門』の起結から「比喩」解説
     2012/11/2:理由なく 言葉を宿す 秋の月(漱石『こころ』Kの暗喩)
     2012/12/10:エルグレコの「受胎告知」(近代について)
     2012/12/16:忘れていた暗喩問題の回答(『羅生門』の起承)  
     2013/2/7:「こうもり」の暗喩するものと「事故」
     2013/3/2:森鷗外の「青い鳥」(『妄想』などでの暗喩)
     2013/3/20:社会変動論に先立つ暗喩の甘さ(累積項目の暗喩象徴的意味)
換喩&提喩・・・隠喩の一種としてセットで扱っています。
     2012/9/11:第6回ラモ検・解答と「比喩」バッハ・序曲(特に換喩)
               2012/10/8:(前出で「近接的・関連的」換喩と暗喩・換喩・提喩について)
象徴喩・・・花言葉を例に挙げています。
     2012/9/17:故・新倉先生の一周忌法要②(花言葉と暗喩)
     2012/11/2:(前出で象徴喩としての花言葉)
引喩&隠喩・・・引喩とは、つまり「援用」の一種ですね。
     2013/4/24:ZOO(つい先日の動物の比喩)

さて、今日は「こうもり」の暗喩するところをオペレッタで鑑賞してきます。         

意義素(Wordnetによる)・・・何かを 望ましいもの・貴重なもの・役に立つもの にする特質
類語(同上)・・・値打ち・ユーティリティ・甲斐・真価・価値・値打ち・バリュー

三省堂・新明解国語辞典では・・・ありがたいと思って、それに感謝する気持ち(味は借字)・・・とあります。

英語では・・・類語にあるように、utility(有用性)・value(重要性)でしょうが、dignity(重々しさ・威厳・尊厳)の方が面白味(この「味」も借字=当て字ですね)があります。

語源・ルーツとして・・・
古語の「ありがたし」 には、+- 両面あるんですね。
①(+)めったにない、珍しい、貴重だ、尊い、おそれ多い
②(-)生きにくい、過ごしにくい、難しい

「有難味」を感じないところに、その「営為の貴重・価値」は薄れてしまいます。
だから、生きにくく、過ごしにくく、難しくなってしまうのですね。

NPは、この「ありがたみ」の肝心は「感謝」だと思っています。
感謝を忘れず、生きやすく、過ごしやすく、シンプルにありたいと願っています。






「動物界と人間界の接点」を暗喩的に描く「ピングー」というアニメと、同じく「バケツでごはん」という漫画とを、巧みに引喩的に用いた評論を取り扱っています。文化人類学者・今福龍太さんの「擬人化と動物表象」です。

上記のふたつを、ディズニー世界の動物たちと対比して、現代社会の特質に迫ろうとするもので、生徒たちにも分かりやすい面白い内容です。

ふと、動物たちの比喩ということで、作家・辻仁成(つじひとなり)さんが、ロックバンド ECHOES(エコーズ)で唄った「ZOO~愛をください」という曲を想い出して「引用」します。ミュージシャン・作詞作曲家としては辻仁成(じんせい) さんですね。

弾きやすいコード進行ですね、ギターまで持ち込むわけにはいきませんが(・・・開智高校の加藤先生なら、すでにやってるかも・・・)、いくつかの授業で参考資料として唄ってみます。
きれいな暗喩ですね。「似ている」「そっくりな」は指標語なので直喩になりますが、いずれにしても「動物界=人間界」です。


BPM=115

|C----|F/C----|C----|F/C----|C----|F/C----|C----|F/C----|


C僕達Gはこの街じゃ Am夜更かしのEm好きなフクロウ

F本当の気C持ち隠している Gそうカメレオン

C朝寝坊Gのニワトリ Am徹夜明けのEm赤目のウサギ

F誰とでもCうまくやれるGコウモリばかりさ


CGてごAmらん よFく似ていGるだろう G7誰かさんと

CGらごAmらん 吠FえてばかGりいる G7素直な君C


FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’G


C白鳥Gになりたいペンギン AmなりたくはないEmナマケモノ

F失恋しCても 片足でG踏んばるフラミンゴ

C遠慮しずGぎのメガネザル AmヘビににらEmまれたアマガエル

FライオンやCヒョウに 頭下げGてぱかりいるハイエナ


CGてごAmらん よFく似ていGるだろう G7誰かさんと

CGらごAmらん 吠FえてばかGりいる G7素直な君CGonB Am G


CほらGね そっAmくりなサルが僕Fを指さGしてる

CきっGと どこかAm隅の方でF僕も生きGてるんだ

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO CZOO


|C----|F----|C----|F----|C----|F----|C----|F----|

|C----|F----|C----|F----|C----|F----|C----|G----|


CおしゃべりGな九官鳥Am挨拶しEmても返事はない

F気が向いたC時に寂しいなんGてつぶやいたりもする

C“しゃべりすGぎた翌朝 Am落ち込むこEmとの方が多い"

Fあいつの気C持ち わかりすぎGるくらいよく分かる


CGてごAmらん よFく似ていGるだろう G7誰かさんと

CGらごAmらん 吠FえてばかGりいる G7素直な君CG/B Am G


CほらGね そっAmくりなサルが僕Fを指さGしてる

CきっGと どこかAm似ているんだF僕と君のGように

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO CZOO


FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’F


CWalkin’ on the Fwild side Cin the Fzoo

CWalkin’ on the Fright side Cin the Fzoo

CWalkin’ on the Fwild side Cin the Fzoo

CWalkin’ on the Fright side Cin the Fzoo


C僕達Gはこの街じゃ Am夜更かしのEm好きなフクロウ

F本当の気C持ち隠している Gそうカメレオン

C朝寝坊Gのニワトリ Am徹夜明けのEm赤目のウサギ

F誰とでもCうまくやれるGコウモリばかりさ


CGてごAmらん よFく似ていGるだろう G7誰かさんと

CGらごAmらん 吠FえてばかGりいる G7素直な君C


FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’G


C白鳥Gになりたいペンギン AmなりたくはないEmナマケモノ

F失恋しCても 片足でG踏んばるフラミンゴ

C遠慮しずGぎのメガネザル AmヘビににらEmまれたアマガエル

FライオンやCヒョウに 頭下げGてぱかりいるハイエナ


CGてごAmらん よFく似ていGるだろう G7誰かさんと

CGらごAmらん 吠FえてばかGりいる G7素直な君CGonB Am G


CほらGね そっAmくりなサルが僕Fを指さGしてる

CきっGと どこかAm隅の方でF僕も生きGてるんだ

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO CZOO


|C----|F----|C----|F----|C----|F----|C----|F----|

|C----|F----|C----|F----|C----|F----|C----|G----|


CおしゃべりGな九官鳥Am挨拶しEmても返事はない

F気が向いたC時に寂しいなんGてつぶやいたりもする

C“しゃべりすGぎた翌朝 Am落ち込むこEmとの方が多い"

Fあいつの気C持ち わかりすぎGるくらいよく分かる


CGてごAmらん よFく似ていGるだろう G7誰かさんと

CGらごAmらん 吠FえてばかGりいる G7素直な君CG/B Am G


CほらGね そっAmくりなサルが僕Fを指さGしてる

CきっGと どこかAm似ているんだF僕と君のGように

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO

C愛をくださGい wow wow Am愛をくださFGZOO CZOO


FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’

FStop, Stop, Stop CStayin’F


CWalkin’ on the Fwild side Cin the Fzoo

CWalkin’ on the Fright side Cin the Fzoo

CWalkin’ on the Fwild side Cin the Fzoo

CWalkin’ on the Fright side Cin the Fzoo


先日の日曜日、休日学習登校の女子生徒が駅からの自転車通学途中で、迷い犬に遭遇、徒歩通学の男子生徒が連れて学校に来ました。
2階の職員室まで入ってきました。とても人なつこく、おとなしくて可愛い、白にきれいな黒の入り方をした、耳もほどよい形と大きさのパピオンでした。・・・さっそく「パピー」という名前をつけて呼んでみたら・・・パピーになりました。
NPは最後は拾い主として、近くの交番に、付き添いのペンギンによく似た男子生徒といっしょにパピーを届け出ました。

きっと飼い主さんがすぐに申し出てくれることでしょう、あれだけ可愛いとね。でも、まだ、連絡先に書いてきたNPの携帯は鳴っていません。
三か月と聞きました・・・勾留(こうりゅう*変ですね、被疑者みたいで。ちなみに「拘留」は刑罰になります。)期間・・・。
持ち主が現れなかった場合の所有権は放棄しました。
我が家は飼うとしたら、ビーグル、そう決めているのです。
でも、元来狩猟犬のビーグルは、現時点では飼えません。
そう、我が家には、ミニウサギがいるのです。

犬とウサギの話は、また後日。
雷雨の予報も出ているどんより雨混じりの朝です、唄って元気になれるといいな。

直喩(明喩・シミリー)・・・「まるで・あたかも~のようだ・みたいだ・ごとし」などの「指標語」を用いて、比喩であることを示して喩(たと)える。修辞法(表現技巧・レトリック)のひとつ「比喩法」に含まれる直喩法のこと、以下すべて「〇〇法」と同じ。

隠喩(暗喩・メタファ)・・・上記1の指標語を用いず、された意味を示的に喩える。すぐに比喩であることが分かる場合と、解釈深読みして恣意(しい=自分勝手)的に見出す場合とで、理解の幅が生じる。

換喩(メトニミー)・・・2のひとつで、「二者の隣接性・代用性」を用いて言いえることで喩える。すぐに比喩であることが分かる共通理解(共同幻想)が必要である。

象徴喩・・・3のひとつで、「象徴すなわち代表的・典型的な形象(もの)や心象(イメージ)」を用いて喩える。言うまでも無く、指すものは分かり易いが、知らない場合は不明なままになる。

提喩(シネクドキ)・・・上記2のひとつで、「上位概念⇒下位概念」「下位概念⇒上位概念」として示的に喩える。上位・下位とは、全体として含む・部分として含まれるということであり、ここに3との違いがある。

諷喩(風喩・アレゴリー)・・・同じく2のひとつで、刺的(託・かこ つけて遠回し)に用いて、「具体的なこと」と「抽象的なこと」という双方向で喩える。文脈(コンテクスト)からの読み取りが必要となるが、これも理解の幅が生じる。

寓喩(アレゴリー)・・・6のひとつ(どちらも訳語は同じ)で、「譬(たと)え話」を明確にして話(ぐうわ=擬人化した動物などを素材に教訓や風刺を織りこんだ物語)的に喩える。読み取り次第で、6・7は勘違いの危険性がある。

引喩(アリュージョン)・・・故事・ことわざや人の言葉を用して、言いたいことを間接的に表現して喩える。他力本願的な表現方法だが効果的でもあり、6→7→8と「依存度」が増してゆく。

活喩・・・主に無生物を生き物にかして喩える。「擬人法」はここに含まれて、人間以外のものを人間に見立てる。また、擬人法の逆で「人間を人間以外のものとして扱う」のが「擬物法」である。

10 声喩(オノマトペ) ・・・ものの音・ひとや生き物の、様子・状態などを畳語(重ね言葉)などで喩える。順に擬音語擬声語擬態語となる。


さて、以上・・・暫(しば)し「具体例」(使用例)に思いを馳(は)せていただきたく思っています。その猶予期間(モラトリアム)に、ぜひ疑問や他の比喩の存在事例があればお知らせ下さい。

比喩は、NPオリジナル「対比の全貌」(当ブログ2012・2・29、同3・5付け記載)の中の「重複対比」(類比)を利用したもの(あるいはここに含まれるもの)と捉えています。これもご意見を下さい。

*早稲田大学名誉教授・中村明先生の「2007レトリック体系」を参考にさせていただきました。その第6項「置換」は大いに刺激的・魅力的でしたが、分類・配列順・呼称・説明内容ともに上記1~10はNP解析であり、全く異なる部分が多いので、失礼があればお詫(わ)び申し上げます。

具体例は・・・相応しい代表選手(これは隠喩かな)を2名ずつ挙げようと思っています、お楽しみに。

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