さすれば・・・「オペラ」は「作品」「仕事」という語源的意味を持つ悲歌劇が基調でしょうか。
「アリア」とは「単品」での詠唱ですね。
ヨハン・シュトラウスⅡ世のオペレッタ「こうもり」を堪能(文字通り、ディナー付き)しました。
ウィンナ・ワルツの旋律として、歌詞にもあるように春(新春)を迎える大晦日(おおみそか)、そのお祭り騒ぎの様相なんですね。
「こうもり」の暗喩的意味は、「こうもり」と名付けられたファルケ博士が、友人のアイゼンシュタイン男爵への軽い復讐として企てる「暗躍・仕掛け」といったところでしょうね。主役の男爵夫人ロザリンデよりも、小間使いで女優を騙(かた)るアデーレの方がソロ・パートが多いので、「プリマドンナ(一番注目される女性の役・位置)」が微妙、またアレンジやアドリブも多いようです。
一緒に観た家人とは「要するに騙(だま)そうとした側が騙される話?」「最後は結局真相が分からないということ?」などと話して・・・。
・・・と、復讐ではなく復習してみました。現代とは全く異なる「喜劇」(仮面舞踏会での馬鹿騒ぎ)の解釈が生まれたのは・・・1874年ウィーン初演・・・それは明治7年、維新十傑の一人である江藤新平が斬首(ざんしゅ)刑に40歳の生涯を閉じた4月でもありました。
「時・場・人・物・事・情(じばじんぶつじじょう)」・・・小説問題を語る際に、この一年よく用いている言葉ですが・・・まとまりのない話になってしまいました。
『銀の匙』も、晩春に、このような「匙加減」(さじかげん=分量・味付け)で掬(すく)ってみたいと思っています。