NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2014年06月

(NHK朝のニュースから・・・)

①世界遺産、東洋のガラパゴスと言われる小笠原諸島。【素材】

ここにしかない貴重な生態系(希少な昆虫)。【具体】

③外来種グリーンアノール(とかげ)の脅威。【対比から抽象】

④封じ込めようとした林野庁の保護対策を、オガサワラノスリという保護対象・絶滅危惧種の鳥が運び出してしまう皮肉。さらに、蔓延(はびこ)る外来植物もありながら、所有者の分からない民有林には保護対策を施せないディレンマ。【象徴】

⑤できることをやるしかない、あきらめるわけにはいかない、世界遺産死守への戦い。【主題】

標題は、保護に奔走する研究員のかたが切々と語られた表現です。

・・・・・・・・・・・・

1914年 第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件(オーストリア皇太子夫妻がセルビア人に殺害されたもの)から、今日6月28日でちょうど100年だそうです。

戦争は「愛国」の思いから始まり「哀国」に至るのですね。
(これも「同音対義語の戦い」です。)
 
上記シナリオを、暗喩的に「よみかえ」ます。 

①´ 憲法九条
②´ 戦争の永久放棄
③´ 国際的脅威
④´ 専守防衛の危うさ
⑤´ 平和を平和的に守る戦い


いちばんあってほしくないシナリオ破棄!!

破棄するに足る代替シナリオの作成!! 

 

「絵本の選び方」*(枻:えい出版社)という本を読んでいます。

その中には、先日の『地獄』(文・絵 宮次男)も入っています。

『100万回生きたねこ』(再読しています。)の帯には・・・、

―忘れられない出会い。永遠の一冊。―
ありがとう、佐野洋子さん

・・・とあります。

佐野洋子さんは、北京生まれで武蔵野美大デザイン科卒、紫綬褒章・巌谷小波文学賞 受賞。
エッセー集も多く、2010年に72歳で逝去されました。

ひとつめの話は、「王さまのねこ」。
せんそうがじょうずな王さまなんか、ねこはきらいでした。
たたかいのまっさいちゅうに、とんできたやにあたって、しんでしまったねこをだいて、王さまはなきました。
王さまはせんそうをやめて、おしろにかえって、おしろのにわにねこをうめました。

以下・・・、
「船のりのねこ」(ねこは海なんかきらいでした。)
「サーカスの手品つかいのねこ」(サーカスなんかきらいでした。)
「どろぼうのねこ」(どろぼうなんか だいきらいでした。)
「ひとりぼっちのおばあさんのねこ」(おばあさんなんか だいきらいでした。)
「小さな女の子のねこ」(子どもなんか だいきらいでした。)

そして・・・
「だれのねこでもない のらねこだった自分のねこ」(自分が だいすきでした。)
「ねこのおよめさんになりたがる たくさんのめすねこ」(だれよりも自分がすきだったのです。)

たった1ぴき・・・
「ねこに見むきもしない白いうつくしいねこ」(はらをたてました。なにしろ自分がだいすきでしたから。)

ある日・・・
「白いねこの前で、くるくると3回ちゅうがえりをして・・・そばにいてもいいかい とたずねました。」
(「ええ」・・・ねこは白いねこのそばに、いつまでもいました。)

白いねこは・・・
「かわいい子ねこをたくさんうみました。」
(ねこは白いねことたくさんの子ねこを、自分よりもすきなくらいでした。)

やがて・・・
「子ねこたちは大きくなって、それぞれどこかへいきました。」
「白いねこは、すこしおばあさんになっていました。」
「ねこは、白いねこといっしょに、いつまでも生きていたいと思いました。」

ある日・・・
「白いねこは、ねこのとなりで、しずかにうごかなくなっていました。」
「ねこははじめて なきました。」
「夜になって、朝になって、ねこは100万回もなきました。」
「朝になって、夜になって、ある日のお昼に、ねこはなきやみました。」
「ねこは、白いねこのとなりで、しずかにうごかなくなりました。」

ねこはもう、けっして 生きかえりませんでした。

1977年の作品(講談社)です。

「絵本の選び方」の『百万回生きたねこ』紹介コピーには・・・、

百万回も死んで、百万回生きたねこ。死ぬことをなんとも思っていなかったねこが白いねこに恋をする。幸せな暮らしの先には・・・・・・。

「百万回の生死」
「白いねこへの恋」
「幸せなくらし」
そして
「白いねこの死」
さいごに
永遠の死

それぞれの暗喩するところ・・・。

回答やヒントが見つかったら、続きを記すことにします。



“ 世界でも読まれている日本作家の絵本”・・・『いたいいたいはとんでいけ』(佐野洋子 絵、松谷みよ子 文)
“ 日本で一番売れている海外絵本 ”・・・『はらぺこあおむし』(エリック・カール作、もりひさし訳)
“ 日本で一番売れているシリーズ”・・・・『ぐりとぐら』(大村⇒山脇百合子 絵、中川季枝子 文)

NPのイチ押しは・・・、
林明子さんで、『はじめてのおつかい』『ぼくはあるいた』が印象的。
「絵本の選び方」には・・・、
『おつきさまこんばんは』と『クリスマスの三つのおくりもの』が入っています。


それにしても・・・

生きかえる理由をなくしたのだとすれば、「白いねこの死」は重大です。

愛する人を亡くした人の魂の死・・・

・・・そんな単純至極でもないようです。
いつかまた・・・。















 

DCIM0176














みなづき・・・という和菓子です。

氷の結晶に似せた三角、台は外郎(ういろう)で普通は白(↑は抹茶味・色)。
上には小豆(あずき)を散らして魔除けの意としたそうです。
・・・豆は魔滅に通じる処からか?・・・和菓子「仙太郎」の説明書によると・・・、
六月三十日、「夏越(なご)し祓(はら)い」の神事にちなんで、今なお京都の人には「みなづき」を食べるならわしがあるとか。

三日早く いただきました。
今日6月27日(金)は、旧暦6月1日、水無月の入り
朔:さく=ついたち なので、曇り雨模様で見えませんが、元々新月の日。

水無月らしさを感じさせる桜桃(おうとう:さくらんぼ)「佐藤錦」や、葛饅頭(くずまんじゅう)とともに。

「仙太郎」の「くず桜」説明書によると・・・
葛の産地で有名なのは、
一日田(ひた)、二若狭、三吉野と謳(うた)われているそうです。
大分、福井(熊川)、奈良です。 


食和曲雅(NP造語:しょくわきょくが)・・・、

井上陽水の風雅(ふうが)な佳品を想い出しました。

水無月
の夜 」 作詞作曲:井上陽水

螢狩りから もどった君は
足も洗わず 籐椅子に
川むこうには たくさんいたと
ゆかたのすそをぬらして 
水無月の夜 送り火の前

                          
DCIM0174

梅雨明けのような気候・・・は近畿地方のことで、全国特に関東地方では、昨日の雹(ひょう)に続いて今日も局地的大雨や雷雨などの悪天だったようです。

好天 ⇔ 荒天

戦果 ⇔ 戦禍
抗戦 ⇔ 好戦

・・・などが標題の語句。
左列がプラスイメージで右列がマイナスイメージ、と一概に言えないのが、この組み合わせの特徴。
共通の一字を持った重複対比的な文字構成。

他にもイメージしてみませんか。

ヘンザイ ↔ ヘンザイ
アイレン ↔ アイレン
コウテン ↔ コウテン
コウトウ ↔ コウトウ
カイカン ↔  カイカン

現・中1生国語の任意課題で問うたもの、その提出例。

応募が予想より少なかったのは・・・忙しいんですね一年目諸君・・・でも、これからもずっと忙しいんだけどなあ。

後日、国名漢字と合わせて解答します。

さらに提出物の山から、発掘。

ゼンカイ ⇔ ゼンカイ
レイグウ ⇔ レイグウ
シテン ⇔シテン
バイカ ⇔ バイカ
フハイ ⇔ フハイ

フハイ神話を、どうか現政権が、どちらも遺さないように願ってやみません。






 

いろんな戦いがあるという小説を読みました。

浅田次郎さんの「蟬の声」という、教科書用の書き下ろし短編です。
老齢を高齢を戦って生きねばならない祖父と、受験を競争を戦って生きねばならない孫・和男の話。
志願の陸軍士官学校を受験合格して将校になった若かりし日の祖父は、 戦争時代を戦い、同士たちをいろんな死にざまで失い、失意のうちに終戦の玉音放送を聴きます。

その耳に心に、やかましいほどの蝉の声が「降り落ちて」、今も続いているのです。
その話を、祖父が「お前の名前は平和の和、これしかないと付けた名」を持つ和男は、祖母の死でも見せたことのない祖父の涙とともに受けとめます。

戦いは終わらないのです。

介護老人ホームの下見に付き合わされている和男と祖父の目に、おそらく生涯終焉の場を多く提供しているであろう施設の「看板」が見えてきます。
和男は、「自分にできることを自分でやろう」と決意します。
「現代を自分として生きる」という「自己同一性(アイデンティティ)確立への戦い」が、まだまだ続くのです。

終戦は、次の開戦なのです。
私たちは、それを忘れてはならなかったのです。

今、サッカー・ワールドカップのコロンビア戦は、前半終了間際の同点ゴールで「可能性」を残しながら、後半の戦いへと入っています。

勝ち越しを許しましたね。

自宅を出ます。
始発バスに乗り、少し歩いて職場に着く頃には、ひとつの「決死の戦い」は済んでいるでしょう。

今日も戦い続ける人へ・・・

戦いは終わらないのです。

まだ蝉の声には遠く早く、でも梅雨明けのような気候が続いています。





 

このページのトップヘ