NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2014年10月

しぐれ ときどき ほどこす・・・と読みます。

先日画像アップした「歳時記カレンダー」左下辺りを見て頂くと分かるのですが・・・、
10月28日(火)は、「七十二候」で「時雨(しぐれ)がときどき降る頃」という、標題の日でした。

昨日、近畿地方では「木枯らし1号」が吹いたとのニュース。
しかし、実際には日中汗ばむような陽気の時間帯もありました。

一転して今日、日差しはあるものの朝そして夕方から寒さが忍び寄りました。

寒暑の交錯が、まだ僅かに続いています。


カレンダーには、右横さらに・・・、

初時雨
 これより心
   定まりぬ
   (高濱虚子)

・・・という句が載っています。

虚子は俳人です。
清(きよし)という本名から、兄事*していた正岡子規が俳号を授けました。

愛媛県出身で第三高等学校(現在の京都大学・総合人間学部)から二高(東北大・教養部)に転入・中退・・・は、親友でありライバルだった河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)と同じ。

致命を悟った子規から後継者の要請を受けるも、これを拒否(道灌山事件、後に俳誌「ほととぎす」引き継ぎ)。
碧梧桐の婚約者と碧梧桐入院中に懇意となり結婚。

子規の死(M35年)から句作を辞するも、
河東碧梧桐の新傾向(自由律)俳句に対抗するため俳壇に復帰(T2年)。
その決意表明の句と言われるのが・・・、

春風や
 闘志抱きて
  丘に立つ
   (虚子)

生涯の句作は20万句!(WIKI)を越えます。


その虚子が明治43年に一家(2男6女)で移住して、以後亡くなるまでの50年間を過ごしたのは神奈川県鎌倉市です。
墓所は鎌倉市扇ヶ谷の寿福寺にあります。
・・・叶うならば、来たるべき鎌倉行の際に参ってみたいと思っています。


「初時雨・・・」の句は、まさに心が落ち着きますね。
気候のことだけではなく、身辺重大事の暗喩に他ならないでしょうね。

迂闊(うかつ)に句を捻(ひね)るのは、
少し慎むことにします。

天候はよいのですが寒気が入り込んでいるようです。
「行く秋」と「来る冬」の対比見事な日々が続きそうです。


今日も読んでいただいて有り難うございます。


*兄事(けいじ)
・・・実の兄に対するかのように、敬意をもって接すること。
[「新明解国語辞典・第七版」。これ以後、特に後注がなければ同様とします。]
 

にびたし と さんま・・・、

この青梗菜(ちんげんさい)に合わせたのが、
ハーフベーコン(カットベーコン)。
使い勝手がよく、豚肉より安価な場合も。

文化祭模擬店の焼きそばの具に考えています。
SP曰く、塩コショー味・ソース味どちらにもマッチ。


予告メニュー⇒ねぎ・ベーコンでシンプル塩焼きそば。
お試し選択具材⇒たまねぎ・にんじん・キャベツ。


最近のNPブログ記事に、さるかたから「キレがあるように感じます」と、
言っていただきました。

例えば今日の食べログですが・・・、
大根おろし以外はすべてキレています。
言葉も食物も同じですね。

「文字化と文字禍」(中3授業)。
言葉が文字となり記されることで、
一人歩きします。

事実≠真実。

災い(禍)の原点となるような「揺らぎ」とは何か。

「歴史のカタストロフ(破局)」を起点として、
2008年東大【一】と同年京大【二】を、
引き続き、読み解きます。


DCIM0322 

・・・宇野邦一(うのくにいち)さんの『反歴史論』第3章の章題です。

北大が2005年国語入試に【二】の評論として、この中の一節(ふさわしい文量)を出題しました。
(【一】は山内美郷さんの短い随想「完全な会話」全文です。)

中島敦の「文字禍」を素材にしている部分です。 

2008年入試国語での、東大と京大の出題バッティングの元ネタでもあります。
東大・前期の第1問「反歴史論」、
京大・前期の第2問「文字禍」。
(当ブログの2013.2.12 記事参照を。)

今日、中3各クラスで、北大の問題解析をやります。
それぞれの授業前に、すでに指名されている生徒たちが一斉に全設問4つの自己解答を、
ひとつひとつ板書してくれています。

添削&採点評価を加えます。

とても楽しみですが、生徒にとっては大変なのかも知れません。
問1は抜き出し、
問2は40字、
問3は80字、
問4は120字。

「抜き出し」は「根拠」を書かせます、結局「記述」です。

記述問題において、文字で記すことの意味を、自らが図らずも考察することになる・・・、
という二重三重のトリックです。

歴史は語られ記されることで作られるのか。
歴史の事実・真実とはいったい何なのか。
カタストロフィー*の物語るものは果たして・・・。


トリック or トリート !!



*カタストロフィー
・・・[劇や小説などの]悲劇的な結末。破局。カタストロフ。
(今朝も「新明解国語辞典・第七版」です。)





 

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歳時記(新旧暦)カレンダー&ハロウィン・オブジェ・・・、

何事に付け「記念日」は大切です。

・・・帰還記念日。

 
やはり煮物がいいねとリクエスト・・・、

・・・再現記念日。
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デザートは、東大阪石切・西洋浪漫菓子店のマロンケーキ。  

・・・マロン記念日。        
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職場机の引き出しから出てきました。
京都国立近代美術館蔵の「舞仕度」(まいじたく:大正3年=1914年作)が美しく描かれた、少し厚手の雅(みやび)な しおり。
今春卒業した生徒のご家族に、二年ほど前いただいたものです。

早速、今 生徒から借りて読んでいる 『宵山万華鏡』(よいやままんげきょう:森見登美彦)に挟んで使っています。
画伯や舞妓(まいこ) も出てくる京都の不思議な幻想譚*なので、余計に不思議な符合を感じています。

森見ワールドは、『ペンギン・ハイウェイ』に続いて二冊目 、幻想と現実が交錯します。


水王舎さんから、赤青の直しがいっぱい入った見本組校正が届きました。
なるほど、 プロの編集添削は、かくあるべし。
ありがたい、モチベーション(意欲)が高まります 。

!!!

万華鏡だ。

万華鏡のイメージで、参考書執筆に取り組みます。


ひとつの転機になるかも知れない一冊を読ませてくれて(*^ー^)ノ♪ありがとうCNさん。


*譚(たん)
・・・伝承性・虚構性に富んだ物語。「冒険譚・艶エン笑譚」
[新明解国語辞典]




 

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