NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2015年06月

「夏越祓」(名越祓:なごしはらい・なごしはらえ)の日です。

認知度に地域差のある行事のように思われます・・・元々は旧暦6月末に行われていた「夏越の祓」は、半年間の穢(けが)れを落とす(=厄落とし)の行事で、このあと半年の健康と厄除(やくよ)けを祈願します。
新暦になった現在でも、末日の6月30日頃に日本各地の神社で行なわれている伝統行事です。
茅(かや)の枝葉で作られた輪を潜(くぐ)り抜けることで厄を祓うのも定番のようで、「輪抜け」と言います。
上半期の厄落としである「夏越の祓」、そして半年後の12月末には、同様に下半期の厄除けをする「年越の祓」があります。

そもそも旧暦の行事を、日付そのままで新暦に持ってくるのは、季節感に無理が生じるわけですが、今はまさに、ちょうど一か月半ズレている感覚なので、わかりやすいです。

・・・今日6月30日が旧暦の5月15日にあたります。
昔なら、まさに五月雨(さみだれ:梅雨)の、夏(4・5・6月が夏ですから仲夏ちゅうか)のど真ん中なのです。 

やがて約二週間後に「(旧暦)皐月さつき」を抜けて梅雨が明け(旧暦の5月が終わり)、
日照り続く「(旧暦)水無月みなづき」といわれた晩夏(旧暦6月)が来るのです。

・・・わかりにくいですかね((+_+))。

で、・・・
本来の旧暦6月晦日(つごもり:月籠り=末日)は、
「小の月」なので6月29日、
それが、つまり夏終わる日、ということですね。
新暦で今年だと、8月13日にあたります。

ね、季節感の調整ができるでしょう?

・・・秋風吹き始める「寒蝉鳴」(かんぜんなく:当ブログ記事参照)の日です。

その日まで、一か月半の、熱い暑い厚い篤い夏を、
頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れ、頑張れー♪♪♪


 

久しぶりに夏カレーです。

こんな季節の食便りも、無名の発信ならば「意味が無い」のかな。
所詮は「形」の世界、「形」を失ったら「意味が無い」ということでしょうか。

今、菊池寛の『形』(大正9年1月2日:大阪毎日新聞掲載)を、
中2授業で扱っています。 

メークイン
ぶなしめじ
赤パプリカ
たまねぎ
にんじん
なすび
豚もも薄切り

玄米ご飯
ジャワカレー

形を失わないようにしながら、
中身を大切にしたいと思います。
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DCIM0537善戦、でいいよね。

はい。

帰り路で、Aチーム紅一点の I さんの返事は清々しかったです。

大阪桐蔭高校Aチーム
0-3 対 洛南B 
0-3 対 洛南A
0-3 対 吹田東B

街衒う 帰る家には あゝ若葉
(大阪桐蔭H2くん)

この句で負けたら仕方ない・・・と内心思っていました。
「衒(てら)う」は「華やかに装う、飾り付ける」ぐらいのニュアンスです。


大阪桐蔭高校Bチーム
1-2 対 吹田東A
1-2 対 灘

我十五若葉の頃に生まれ出で
(大阪桐蔭:Sさん)

明るくて力強い句・・・予想通り褒めていただきました。

大阪府青少年参画センター(ドーンセンター)第二会場、灘がまずブロック全2勝で全国大会出場を決めました。
二戦目三本目、最後の対決で、その灘を、あと一歩まで追い詰めましたが・・・、
大将句で惜敗しました。
なんとビル対決でした。

赤:ビルとビル ビルと若葉と ビルとビル (灘)

白:陽を求め 摩天楼にて 若葉かな (大阪桐蔭:Sくん)

旗判定:勝者 赤:4-1
Sくん、Sさん、Aくん、T1くん、T2くん、ほんとうによく頑張ったね・・・。

補欠応援のTYくん(感謝(^_^)/)含めて、
メンバーの大半は試合後に期末考査勉強の為、午後になってすぐに帰宅しましたが・・・、
第二会場分の閉会式で、試合中にディベート対戦では発言出来なかったT1くんの

朧月 水面に映る 逆世界
(母の日に音も聞こえぬ家の中 の方かも知れません。) 

・・・という句を、特別に褒めていただきました。
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さらに昼食後も第一会場はまだまだ続き、
最終戦の最終対決で、
洛南A 3-2 洛南B という結果、
洛南Aがブロック全3勝で全国大会への出場を決めました。






午後4時半を過ぎた第一会場分の閉会式で、H1くんのディベートを褒めていただきました。
H1くん、Iさん、Yくん、Nくん、H2くん、1本でも取りたい気持ち、伝わってきたよ、相手が強かった・・・かな。
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部長格で敢えて補欠に回り、何かと気を配ってくれたYくん、
朝一番から応援に来てくれたKさん、Tさん、最後まで残っての声援、ほんとうに有り難う。

兼題(お題となる季語)三つの、
「朧」(おぼろ:春)
「母の日」(初夏)
「若葉」(初夏)
に挑み続けた日々が終わりました。


全員一年生ですからね、始めてまだ三か月ですからね・・・。

う~ん、でも、悔しい~。

彼ら彼女たちは、もっともっと悔しいだろうなあ。


さてさて、敗戦チームA・B(どちらも文芸部)は、
敗者復活的な「投句審査の部」に回って、
元々、当初から「投句」登録で挑んでいる大阪桐蔭Cチーム(こちらはPWプロジェクトワーク=総合学習の「俳句甲子園」履修の生徒たち)とともに、
23日(火)正午の、全国大会出場全32チームの、ウェブ発表を待ちますが・・・A・B両チーム全敗の中、A・B・Cチームともに、もう来年を期すという意気込みに転じています。


・・・今日、当ブログ近々の復活と、そこでの報告(つまり当記事)とを、
Iさん、Kさんに約束しました。




 

桜桃忌*に、
桜桃(おうとう:さくらんぼ)と枇杷(びわ)。 

6月19日(金)。
ずっと以前にNP授業で、
「その日覚えていたら、皆でさくらんぼ食しながら太宰を語るね・・・」
と、いくつかのクラスで言ってしまったのに、
「高くて目が飛び出たので、企画は見送り・・・」
などと、一部期待していた生徒たちを落胆させてしまいました。

特に、この日十四歳のバースデイだったEさん、
「残念です」と、
提出物の片隅に書いてくれました。

御免ね、
代わりに世界遺産(合掌造り)の絵葉書などを届けます。

せめて、画像だけでも・・・。

桜桃忌
 再開間近
  ブログ書く
  (NP)
DCIM0534


*桜桃忌・・・
6月19日は、昭和23年の6月13日に玉川上水に愛人・山崎富栄と入水した太宰治の遺体が発見された日です。本来の命日は13日のようですが、太宰の本名は津島修治、津島家のお墓のある東京三鷹・禅林寺で、19日(奇しくも満39歳の誕生日でした・・・)に作家を偲ぶ特別法要が毎年営まれています。


DCIM0531 
枇杷は・・・とても熟していて、
「やはり家族が大事**」と
思わせてくれます。 


**「家族が大事」・・・
亡くなる年に発表した作品『桜桃』の中で、太宰は、
「家族よりも自分が大事」と、
本心とは裏腹のようなことを書いています。 



枇杷を剥(む)く
 その軟らかさ
   家族笑む
    (NP)  
   

二泊三日、岐阜県・郡上(ぐじょう)高原での夏期研修旅行に行ってきました。
初日、ひるがの高原・牧歌の里です。
少年たちの行方遥(ゆくえはる)か、白山連峰が見えます。
足もとには、初夏の花がポツポツと咲いています。

全国的に梅雨入りしましたが、高原では雨に逢わずに過ごしました。
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これは、世界遺産・飛騨高山の合掌造り見学の散策。

高原ホテル施設での手打ちうどん・藍染体験、
夜には郷土史講義や和太鼓実演、
ロックフィル式の御母衣(みぼろ)ダムの堰堤(えんてい)や、
お隣の福井県に回って同式の九頭竜(くずりゅう)ダムの見学、
締めは恐竜博物館などなど盛り沢山でした。


NG(NPと併用開始、「Nじい」に通じる。)の故郷・武生近くも通りました。
「故郷(ふるさと)」を、帰りのバスの中で歌いました。

折しも(恐竜博物館への道すがら、道の駅で休憩中に)、
お母さんを病気で亡くしたばかりの男子卒業生(一年前で29期卒)から、
電話があったのです。
「わかっていたことだけど、悲しくてどうしようもないんです・・・」と。

・・・・・・・・・・・・

「いつでも母校に帰っておいで。話をしよう、キミのふるさとなんだから」 。


「風に立つライオン」と「主人公」 、
さだまさしさんの歌のあと、生徒と一緒に歌いながら、自分が随分涙脆くなったことをあらためて感じました。
ついでに、さださんは、古い大阪フェスティバルホールでのコンサートに於いて「故郷」を歌い、
CD(「さだまさし白書」)にも収録しています。


兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)

如何(いか)に在(い)ます 父母
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)づる 故郷

志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷

[高野辰之作詞・岡野貞一?作曲、1914年=大正3年発表]

第一次世界大戦勃発の年なんですね、漱石『こころ』連載の年・・・。
それから・・・そう101年目ですね、今年は。


彼ら彼女たちの道は、まだまだ続いています。
どうか、志高き、心清らかな地平へと繋がってゆきますように。


決意:公式ブログ「LETMOTIV ライトモティーフ」復活!!

決意即実践。
これは、常々生徒たちに言っていることです。


 

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