NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2015年07月

発行されたばかりの村上春樹さんの問答集(新潮社・特製栞しおり付き)ですが、
どのページを開けても愉快で興味深い質問と回答で埋まっていて、
これはちょっと目の毒、心の毒、気の毒?・・・ですね。

ある頁に、
シベリウス*の交響曲1番と5番を村上さんはよく聴くとのことが載っていますが、
それだけであれこれ調べたくなり、
村上さんの言う通りに、
コリン・デイヴィス指揮のボストン交響楽団の演奏で聴いてみたくなりました。
「節度があって、押し付けがましくなくて、好感が持てます」とのことを体感してみたい。

シベリウスって聴いていて「とくに何も考えなくていい」みたいなところがいいそうです。 

あれ?

今朝の当ブログしめくくりは・・・、
何も考えずに日々を過ごしていませんか」という問いかけだったのです。

この回答の潔さ・・・、
シベリウスに限ったことではないでしょうね。

とくに何も考えなくていいところがいい

逆もまた真なり。

どこからでも読めるこの本の魔力・・・、
参ったなあ、当分手放せないですね。 

でも・・・「村上さんのところ」であれこれ考えてくれるので、
実は質問者は「とくに何も考えなくていい」という、
おそろしい樞(からくり)に、
なっていることに気付く読者でありたいと考えます。

あれあれ?

あれこれ考えてしまいました。 

やれやれ(村上春樹風)。

 
*ジャン・シベリウス(1865年~1957年)・・・
日本で言えば明治維新の頃に生まれて太平洋戦争後10年以上、
数え92歳まで長きを生きたフィンランドの作曲家。 
NPG的には、大学卒業論文・大学院修士論文で扱った福永武彦の長編小説『死の島』、その欠かせないモティーフのひとつ「トゥオネラの白鳥」など4つの伝説曲 (レミンカイネン組曲:1896年)交響詩を何度も聴きました。

久しぶりにお会いできました。
例によって北新地・堂島ジュンク堂の書籍売り場、座り読みが出来るところを目指しました。

夏の甲子園大阪大会・準々決勝敗退の一報を知った後でした。
(今夏もほんとうによく頑張ってくれました、ありがとうございます。) 
 
SN(ソクラテスN)さんは、
ちょうど長田弘さん(本年5月逝去の詩人)の全詩集一冊本を買っていらっしゃって、
単行本書棚の谷間を移動中でした。

在庫最後の一冊だったとのことで、
NPGも後日何とかしてゲットしたいと考えています。

「深呼吸の必要」「奇跡~ミラクル」も入っています、
まるでコブクロのCD(KOBUKUROAD?)のようです。


今度はビルの谷間へ移動、
一見(いちげん)さんになって、
以前から目をつけていたという「焼き豚(トン)」「ワイン」のお店を梯子(はしご)しました。

・・・・・・・・・・・・

SNさんは図書館・推薦図書選定・読書感想文選考などにも深く関わっていらっしゃったかた、
合気道の達人でもあり日本語教師資格講座も修了、
もちろん社会科の教員としてハイレベルに哲学・倫理・歴史・芸術全般などにも通じています。

こういうかたとお話しできると、
何をどう話すかではなく、
話をすること自体が大事なのだと思えてきます。

ありがとうございました。

ぜひまた「夏の終わり」までにはお会いしたいです。
若手教員から超ベテラン教員、異業種のかたまで集える会にしたいな。

・・・・・・・・・・・・

「介護」
「受験」
「戦争」

今、この三つの素材(モティーフ)の入った小説、
浅田次郎さんの「蟬の声」という教科書用書き下ろし*を授業で扱っているのですが、
これもまた、どう教えるかではなく、考えてもらうこと自体が大事なのだと・・・。


考えることなく日々を過ごしていませんか?


*浅田次郎さん・・・
1951(S26)年生まれの現・日本ペンクラブ会長で直木賞選考委員。
自衛隊入隊・任期満了除隊後にアパレル業界職などを経て『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞受賞。
『終わらざる夏』(2010年:集英社文庫)は史実の取り扱いに賛否あるようですが、
「戦争は絶対にいけない」というモティーフは「蟬の声」も同様と考えます。
*教科書用書き下ろし・・・
「戦争には勝ちも負けもないんだ、戦争はしたやつみんなが負けだ」(暑い夏に蝉の声を聞きながら、高校受験生の孫と一緒に介護老人ホームを探す、元陸軍将校・九十歳の祖父のセリフ)というストレートなメッセージが入ったとても上質の短編小説です。が、文科省認定教科書の中で前年度は小説・取り扱いメインの位置に大活字でおかれていたのに、次年度は[資料]扱いの最後方近い位置に小活字でおかれていることに、きな臭い時代の趨勢(すうせい)と不穏な懸念を感じるのはNPGだけでしょうか・・・。


 

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御来光*は東北東から昇ります↑。

その時の東南東の山頂稜線(りょうせん)です↓。

今日も「岳習」出来ますように。

夏も曙。

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*御来光(ごらいこう)・・・
本来は山で見る日の出のこと。
神道の山岳信仰に基づいているので「御来迎(ごらいごう)」の意味でも用います。


 



 

箸箱は、15年前に徳島県の木頭村に在住していた時、
村の山人に「木頭杉」の手作りを特注したものです。
箸もそうです。

本物は大切にすれば、
滅びることなく手元に在り続けます。

弁当箱はSPが生協の特別購入で入手したもの、
「わっぱ」 *です。

夏の弁当によく似合います。
箱も楽しみながら美味しくいただきます。

箱は形ですが、
中身は無くなっても残ることがあります。
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*わっぱ・・・
杉の板を曲げて作った容器のこと。昔はこれを弁当箱として使用してい たと言われている。そこに薄口のダシで炊き上げたごはんを盛り、旬の魚 などをのせて蒸したものが「わっぱ飯」。
(参考:新潟版「ぐるたび」) 

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麻婆豆腐
オクラサラダ
釜揚げシラス梅肉あえ
炊き立て玄米ご飯にトッピング
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今日、講習会の帰りに紀伊國屋書店で購入した本は・・・、

初心者にやさしい俳句の練習帳:神野紗希(池田書店)
俳句界8月号・特集:漱石と龍之介(文學の森)
俳句8月号・特別企画:戦後70年戦争と俳句(KADOKAWA)
NHKテレビテキスト俳句8月号(NHK出版)

村上さんのところ・答える人:村上春樹(新潮社)


夏 夏 夏 夏 ココナツ アイアイアイアイ アイランド~♪
(1984年 石川優子とチャゲ「ふたりの愛ランド」)











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