NP自身もまだまだ「チーム裾野」
(夏井いつき先生の言葉ですね)
一員に過ぎませんが意気軒昂に
厚かましくも「代表」を名乗り、
「講評」「添削」なんちゃって。
(最下方におススメの一冊画像)
裾野にて初音やうやう登り初め
(NP宏)
・・・・・・・・・・・・
【兼題の部:「暖か」「温(ぬく)し」】
《佳作賞》
倉庫裏温し夕日の午後四時半
(CosmoS)
[講評]
とてもいい「写生の句」ですね。
「時場人物事情」と
「今・此処・我」と、
全てが揃っています。
時:春先の夕方
場:倉庫裏
人:仕事師
物:夕日(汗拭きタオル・フォークリフト・缶コーヒー)
事:仕事上がりを控えて座っている様子
情:充実感(虚脱感)・安堵感
四季の体感を表す季語として、
夏の「暑し・涼し(内在対比的)」
秋の「冷やか・冷ゆ(冷える)」
冬の「寒し・寒気」そして、
春の「暖か・温し」があります。
NP句会では今まで「入選」はありましたが、
「入賞(まずは佳作賞)」は初めてのこと。
見たまま感じたまま素直な描写、
いい意味で肩の力の抜けた佳句。
御自身の代表句のひとつとして、
是非共大切になさってください。
・・・・・・・・・・・・
【兼題の部:「鶯」「初音」「春告鳥」】
〈入選〉
鶯と着慣れぬ衣装門くぐる
(北斗七星)
これも春の「入選」に相応しい句です。
「二物衝撃」で春スタートの初々しさ、
緊張感と期待感などが伝わってきます。
何の門をくぐったのでしょうか。
入門・入学・入信いろいろあり、
これも「今・此処・我」が揃い、
聴覚・触覚・視覚を擽(くすぐ)り、
「躍動感」をも読み取れる一句。
ちなみに「鶯」は冬・春・夏と、
三つの季節で使い分けする季語。
冬:「笹鳴」「笹子」(笹藪の中)
春:「鶯」「初音」「春告鳥」(梅の枝)
秋:「夏鶯」「老鶯(ろうおう)」(山の中)
・・・・・・・・・・・・
【自由題・無季・自由律の部】
〈入選〉
安酒を旨く呑むすべ覚えたり
(俳人28号)
「前書」が付いていて、
「…心許せる友とカラオケで岡林信康
の山谷ブルースを歌いて詠める」です。
…そう言われると労働者のブルースが
聴こえてきそうな「リアルな句」です。
処世の術(すべ)として「安くても旨い」
のは有り難いこと…「我が意を得たり」
が感じられる「エレジー(哀歌)句」。
あらためて「おめでとうございます」。
次回のご応募と「初心俳句集団」即ち
「チーム裾野」へのお知り合い勧誘を、
引き続き何卒宜しくお願いいたします。
・・・・・・・・・・・・
添削を少しだけさせていただきます。
溜め息のふたつ重なりて朧月
☛
溜め息のひとつふたつと朧月
〔理由〕
実感を虚空に浮かべる面白味。
「ふたつ重なり」の限定だと、
何が二つなのか気になります。
「朧月」と組み合わせるには、
淡くぼんやりしていることも
有効なのではないでしょうか。
「ひとつ…ふたつ…みっつ…」
と鑑賞者の自由に委ねる方が、
溜め息も「おぼろげ」になり、
言葉も柔らかく繋がりますね。
鬼の母節分以外も鬼のまま
☛
鬼の母節分過ぎて鬼のまま
〔理由〕
思わず微笑んでしまいます。
「以外も」ですから一年中。
句意は「鬼役をした母」が、
そのまま「鬼のママ」だと
洒落ている俳諧的な滑稽味。
添削後の「過ぎて」の方が
「その後もそのまま…」の
ニュアンスが伝わるのでは。
暖かき流水求め動く森
☛
温かき流水の上森動く
地中見えない「流水」を「暖かき」
とするダイナミックで面白い句…。
動詞を一つに絞り込む方がよいの
ではないでしょうか…「動く森」
の語順を変えて「S+V」にして、
「蠢(うごめ)き」をイキイキ演出。
添削いかがでしょうか
また懲りず是非ご投句
をとお待ちしています。
・・・・・・・・・・・・
【次回予告】
(夏井いつき先生の言葉ですね)
一員に過ぎませんが意気軒昂に
厚かましくも「代表」を名乗り、
「講評」「添削」なんちゃって。
(最下方におススメの一冊画像)
裾野にて初音やうやう登り初め
(NP宏)
・・・・・・・・・・・・
【兼題の部:「暖か」「温(ぬく)し」】
《佳作賞》
倉庫裏温し夕日の午後四時半
(CosmoS)
[講評]
とてもいい「写生の句」ですね。
「時場人物事情」と
「今・此処・我」と、
全てが揃っています。
時:春先の夕方
場:倉庫裏
人:仕事師
物:夕日(汗拭きタオル・フォークリフト・缶コーヒー)
事:仕事上がりを控えて座っている様子
情:充実感(虚脱感)・安堵感
四季の体感を表す季語として、
夏の「暑し・涼し(内在対比的)」
秋の「冷やか・冷ゆ(冷える)」
冬の「寒し・寒気」そして、
春の「暖か・温し」があります。
NP句会では今まで「入選」はありましたが、
「入賞(まずは佳作賞)」は初めてのこと。
見たまま感じたまま素直な描写、
いい意味で肩の力の抜けた佳句。
御自身の代表句のひとつとして、
是非共大切になさってください。
・・・・・・・・・・・・
【兼題の部:「鶯」「初音」「春告鳥」】
〈入選〉
鶯と着慣れぬ衣装門くぐる
(北斗七星)
これも春の「入選」に相応しい句です。
「二物衝撃」で春スタートの初々しさ、
緊張感と期待感などが伝わってきます。
何の門をくぐったのでしょうか。
入門・入学・入信いろいろあり、
これも「今・此処・我」が揃い、
聴覚・触覚・視覚を擽(くすぐ)り、
「躍動感」をも読み取れる一句。
ちなみに「鶯」は冬・春・夏と、
三つの季節で使い分けする季語。
冬:「笹鳴」「笹子」(笹藪の中)
春:「鶯」「初音」「春告鳥」(梅の枝)
秋:「夏鶯」「老鶯(ろうおう)」(山の中)
・・・・・・・・・・・・
【自由題・無季・自由律の部】
〈入選〉
安酒を旨く呑むすべ覚えたり
(俳人28号)
「前書」が付いていて、
「…心許せる友とカラオケで岡林信康
の山谷ブルースを歌いて詠める」です。
…そう言われると労働者のブルースが
聴こえてきそうな「リアルな句」です。
処世の術(すべ)として「安くても旨い」
のは有り難いこと…「我が意を得たり」
が感じられる「エレジー(哀歌)句」。
あらためて「おめでとうございます」。
次回のご応募と「初心俳句集団」即ち
「チーム裾野」へのお知り合い勧誘を、
引き続き何卒宜しくお願いいたします。
・・・・・・・・・・・・
添削を少しだけさせていただきます。
溜め息のふたつ重なりて朧月
☛
溜め息のひとつふたつと朧月
〔理由〕
実感を虚空に浮かべる面白味。
「ふたつ重なり」の限定だと、
何が二つなのか気になります。
「朧月」と組み合わせるには、
淡くぼんやりしていることも
有効なのではないでしょうか。
「ひとつ…ふたつ…みっつ…」
と鑑賞者の自由に委ねる方が、
溜め息も「おぼろげ」になり、
言葉も柔らかく繋がりますね。
鬼の母節分以外も鬼のまま
☛
鬼の母節分過ぎて鬼のまま
〔理由〕
思わず微笑んでしまいます。
「以外も」ですから一年中。
句意は「鬼役をした母」が、
そのまま「鬼のママ」だと
洒落ている俳諧的な滑稽味。
添削後の「過ぎて」の方が
「その後もそのまま…」の
ニュアンスが伝わるのでは。
暖かき流水求め動く森
☛
温かき流水の上森動く
地中見えない「流水」を「暖かき」
とするダイナミックで面白い句…。
動詞を一つに絞り込む方がよいの
ではないでしょうか…「動く森」
の語順を変えて「S+V」にして、
「蠢(うごめ)き」をイキイキ演出。
添削いかがでしょうか
また懲りず是非ご投句
をとお待ちしています。
・・・・・・・・・・・・
【次回予告】
第五回「NP組ネット句会」兼題の
発表は春土用の4月17日になります。
発表は春土用の4月17日になります。
公募の期間は4月17日~5月21日の
「小満」迄と長くします計35日間。
兼題は三つ予定していますが、
自由題の部では「春・夏」の
句を中心に幅広く公募します。
その期間を特に限ることなく、
常日頃からのご精励あるいは
不意に思い付いての「偶成」
などをご自由にコメント欄に
ご投句の程お待ちしています。
「小満」迄と長くします計35日間。
兼題は三つ予定していますが、
自由題の部では「春・夏」の
句を中心に幅広く公募します。
その期間を特に限ることなく、
常日頃からのご精励あるいは
不意に思い付いての「偶成」
などをご自由にコメント欄に
ご投句の程お待ちしています。