NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2019年10月

DSC_0158DSC_0156パンフ表紙下には
「令和元年度(第七十四回)文化庁芸術祭参加公演」
…とあります。


「落語にしがみついた25年」
…パンフ見開き「ご挨拶」の
見出しには記されています。


時:10月27日(日)宵
場:なんばグランド花月
人:林家菊丸師匠
物:落語
事:25周年記念独演会
情:ありがたし&めでたし


「古典と創作」
軽やかにして重厚
クラシック音楽の
批評言葉を久々に
想い起こしました
それが菊丸師匠…。

吊画面を利用しての
入門以来の歩みと…
お祝いビデオレター
そうそうたる顔ぶれ
どなたも有り難くて
また愛でたいことと。

しかし 
やはり
何よりも
自己研鑽
の全てを
垣間見る
のは至福。\(^^)/


古典の大ネタ
仕掛けや創意
創作は無論…
女性の演じ方
フリートーク
にも定評あり。


上席の手配をいただいた
かたに感謝をしながら…
心に沁みる独演会に感服
おもしろうございました。



[番組]
25周年スライドショー
「湯屋番」(上方では演じ手 少…)
(お祝いビデオレター)
「留学生マットくん」(菊丸自作)
漫才ゲスト:矢野・兵頭
「貢ぐ女」(菊丸自作)
(中入り:休憩)
(お祝いビデオレター)
「幸助餅」(師匠林家染丸の十八番)


【追句】
研鑽の全て高座の菊の花
(宏)



IMG_20191027_093919
よには(秋・仲秋「人事」)

本日…
歳時記カレンダーの10月27日(日)
陰暦で九月二十九日(長月の晦日:
つごもり=小の月は29日が月籠)
の箇所に紹介されている「季語」。


夜に農家の土間で籾摺(もみすり)
をすること…籾を摺臼(すりうす)
で玄米にする作業で夜なべ重労働。
傍題として朝庭/大庭/小庭/庭揚げ。

この位置に「夜庭」が入っている
ということは…実際にはもう晩秋
である今そうした「新米仕上げ」
が行われる時期なのでしょうね。

・・・・・・

明日…
同じカレンダー10月28日(月)は
陰暦で十月一日(神無月の朔日:
ついたち・さくじつ=旧後の更衣
きゅう「のちのころもがへ」)。

そうですね…ようやくクールビズ
完全終息の気配です…蒸し暑い日
ありますけどね…「天気の子」の
ような雨雨☔☔台風低気圧も…。

・・・・・・

明後日から…
10月29日(火)~11月2日(土)
五日間は…二十四節気で「霜降」
の「次候」にあたる七十二候の
「霎時施(しぐれときどきほどこす)
時雨(初冬の季語)が時々降る頃。

・・・・・・

紅葉忌…
30日(水)の「三日月」を経て…
10月31日(木)は「ハロウィン」。🎃


「ハロウィン」は俳人で物理学者で
元 東大総長・参議院議員・文部大臣
の有馬朗人(ありまあきと)氏も NHK
俳句の兼題に指定した…晩秋の季語。


本日の標題…
日本的には「夜庭」あっての新米収穫…
ハロウィンは「秋の収穫」を祝う宗教的
行事であったはずが…全く繋がりなく…。


そんな日々が流れてゆき11月が来ます。

「流れに掉(さお)さす」(勢いに乗る)
…素敵な晩秋の月末でありますように。



喩ふれば夜庭一刻千金の[改作]
ハロウィンの夜を無言(しじま)に過ごしけり
(宏)




IMG_20191025_232004知ら季語⑬にあたるのですが
… 次回に跨がり若干のクイズ
… この形式は今回から止めて
何気なく季語含みエッセイ風
に改変して他記事も交えます。
(画像は徒歩通勤路の金木犀)


「木犀」は晩秋の(親)季語です。

子季語に、
木犀の花/金木犀/銀木犀/薄黄木犀/桂の花 等。

金木犀は橙黄色の花
銀木犀は白色の花 …
九月~中秋のころに小花を沢山つけ
香りは高く庭木に広く用いられます。
芳香は金木犀の方が強く
爽やかな風に漂う香りは
秋の深まりを知らせます。
(Wiki等 編集)


野呂邦暢☆の短編「白桃」を想い出します。

標題のセンター試験で何度も読みました
「国語Ⅰ 国語Ⅱ」時代の第二問・小説問題。
その頃は予備校教員をしていましたから
繰り返し解説をした記憶のある「良問」。


戦後の貧しい時代に
二人の子ども兄弟が
父親の使いで安酒場
に借銭に来て親父に
父親を扱き下ろされ
出された「白桃」を
食べずに店を出た後
「木犀」香る夜闇に
迷い込んでしまう話。
IMG_20191027_042633担当者の不明を今なら恥じます
白桃も木犀も季語だなんて👀…
意識の欠片も無い「殺伐」時代。

「白桃」の親季語は「桃」で初秋 …
初秋から晩秋に移ろいゆく短い物語。


☆・・・
野呂邦暢[のろ くにのぶ、1937年(昭和12年)9月20日 - 1980年(昭和55年)5月7日]は、日本の小説家。長崎県長崎市出身。本名は納所邦暢(のうしょ くにのぶ)。自らの自衛隊体験や、戦後住んだ諫早市を舞台にした小説・随筆を数多く残した。[Wikiより]

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【前回「紅葉忌」「白秋忌」】
尾崎紅葉の
紅葉忌は10月30日(明治36年没 35歳)。

北原白秋の
白秋忌は11月2日(昭和17年没 57歳 )。

「紅白」の「忌語」
どちらも晩秋の季語。

ついでに・・・
康成忌:4月16日(川端康成 昭和47年没 72歳)
桜桃忌:6月19日(太宰治 昭和23年没 39歳)
河童忌:7月24日(芥川龍之介 昭和2年没 35歳)
憂国忌:11月25日(三島由紀夫 昭和45年没 45歳)

扱いにくい季語のように思われます…
日本近代文学史に残る自死系譜の忌語
ガス自殺・心中水死・睡眠薬死・割腹。


それにしても
紅葉と白秋は
図ったような…。🍁🏳️ 


木犀の闇に言葉と文学と
(宏)


昨日10月21日(月)から
「秋土用」に入りました。

二十四節気の「小雪」
(しょうせつ)の日
11月22日(金)迄…
土用十八日間プラス
立冬後の十五日間が
「公募期間」です。



第七回は
本日10月22日に公示の下記兼題三つ
上記期間内に当ブログコメント欄に
ご投稿(投句)下さい…投句数には
制限ありません。 (^^♪


【兼題の部】
小春・小春日・小春日和・小六月《初冬》
(こはる・こはるび・こはるびより・ころくがつ)

寒し・冷たし・凍る《三冬》
(さむし・つめたし・こほる:転成名詞も)

水鳥・浮寝鳥・鴨《三冬》
(みずどり・うきねどり・かも)


【自由題の部】
冬の句
自由律・無季含めて
ご自由に何句でも構いません。
ご精励(楽習)の場にご活用下さい。


投句を伴うコメント(ネットアドレス記載は任意)
については句のみ一旦非公開としてコメント部分は
特に御希望なければ公開します。


初心俳句集団「NP組」
入会希望者をひろ~く
あらためて公募します。
代表(組長)はNP(宏)です。


以下は第一回目公示2018年7月7日に当ブログ記載の要項を基に更に改訂です。

①入会希望・参加投句資格は「当ブログ読者」であることが全て
②純然たる俳句初心者のかたも大歓迎で共に「作句」「選句」「句評」HAIKINGしましょう
③会員いまだ極少数です挙(こぞ)って「ネット句会」にご参加下さいませ…会費・投句共に無料
④四季に一度ずつ計四回 春の部・夏の部・秋の部・冬の部と「新年の部」計五回の「句会」
⑤【兼題の部】「兼題」を「春夏秋冬の各土用の日」と大雪の日に公示し即 公募期間(約一か月)入り
⑥【自由題の部】は「秋土用期間」は「冬への変わり目」という意味で「冬」でご自由に
⑦いずれも作者名(俳句作者としてのハンドルネームや「俳号」「雅号」)は伏せて特別記事化し入選入賞すると作者名(俳人ネーム)は明らかになります
⑧またウェブ上に公開されることは「俳句の公募コンクール出品」が出来なくなります
⑨句そのものは各〆切後の適切な頃合いに当ブログで「(春夏秋冬&新年の)NP組・句会」として特別記事化されます…可能な時には「互選」(相互に選句すること)投票が目標です
⑩季語満載の「歳時記」「季寄せ」をお持ちください…他の句会や結社などとの掛け持ち歓迎です
⑪「お試し投句」や短期限定会員や長期幽霊会員や「退会」などはご自由…その旨一声をお願いします
⑫基本的には「仮面舞踏会」でよろしいかと思われますが…アドレス・住所・プロフィールを代表NPにお伝え下さることは任意です


☆☆☆友人・知人のかたでHAIKINGに興味のあるかた(バイアスのあるかたも…)に当ブログ当会をご紹介いただければ幸いです…他ジャンルでご活躍のかたも御遠慮なく是非この機会にコラボ世界を楽しみましょう。


ご投稿・投句を鶴首して
お待ち申し上げます。


第七回「NP組」句会のネット投句〆切は11月22日です。


2019.10.22 
NP組 代表 
NP(宏)


末尾になりますが
土用すなわち季節
の変わり目お体に
充分ご留意下さい。

一日遅れましたが…
兼題公表致しました。


小春日の夜「いい日旅立ち」歌ふ
(宏)

尾崎紅葉
(1868年慶応3年~1903年明治36年)
北原白秋
(1885年明治18年~1942年昭和17年)

コウヨウは早逝ですよね…35歳
ハクシュウも現代なら早い…57歳。

忌日・季語季節分類はどうでしょうか?
用いたペンネームの中に季語があって…
その季節に鬼籍に入り忌日も季語の奇跡。
(本名は…徳太郎と隆吉)


かくまでに散り急ぎしか紅葉忌
柳川に作詞歌溢れ白秋忌
(宏)

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【前回の「ありのみ」「ほろろいし」】

有りの実の皮切れさうに薄く剥く
花も実も丸く隠すやほろろいし〈自己改作〉
(宏)


二つ共に
よく知られた
果実にして
濁点無し
異名の句。

「植物」カテゴリーです。


「有りの実」・・・
「梨」のことで初秋の季語。
(無しに通じる忌み言葉の回避)

「ほろろいし」・・・
「無花果:いちじく」で晩秋の季語。
(実の熟れる印象でしょうか?)


薄く薄く梨の皮剥くあきらめよ
(神野紗希)
どんな闇を閉じ込めているのだ無花果
(増田幽黙)


[あきらめよ・どんな闇…なかなか
使えない語句ですね…意味深長で。]

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