NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2021年03月

精神分析学者で新フロイト主義(社会現象に適用)
とも言われるエーリッヒ・フロムの標題の書で
「夢の性質」章終盤に一つのまとめがあります。


夢の中では、他人に対するわれわれの関係、ある
いはわれわれに対する他人の関係への洞察や価値
判断や予言が起こるばかりではなく、また めざめ
た状態よりすぐれた知的な働きがあるものである。

(外林大作訳)


(象徴的な実例)
例えば、ある化学研究者は、どうしても現実では
ある物質生成の化学式を完成できなかったのだが、
夢の中で遂に果たし、幸い目覚めても憶えていた
ので、偉業を達成したと… それがベンゼンだと…。


(フロムの解釈)
起きている、普通に活動するということは雑多な
他の情報に惑わされているとも言え… 夢の中では
純粋にそれだけに集中して考察できるから当然に
それは可能であり、ゆえに「予知夢」にもなる…。


(ここから私見)
しかしながら、これは、もう既に、思考回路の中
では仮想現実的に或いは潜在意識・深層心理的に
「実現」していたのではないか… それがただ単に
後発的に夢の中で叶ったということではないのか。


(「問題を解決する」)
ひょっとしたらそれは、夢の中で予知夢のように
実現したことを、すっかり忘れていて、現実の中
で、初めて叶ったと思い込んでいるだけ… かもね。


(構造主義的に)
にわとりとたまご… どちらが先なのでしょうね…
そもそも「先」は「前(さき)」でもあり「後」で
もあり、「後」は「跡(あと)」でもあり「後」で
もあり、どちらも、結局は「後(あと)づけ」では?


(比較文学概論)
サザエさんよりも、こちら「さき」に読みました
が、どちらも、なんて「前(さき)どり」なんだと…
今つまり2021春を…豊かに穏やかに予見するかの
ような、サザエさんもフロムも、すごいなあと…👀✨


【春の夢のあとさきさきは前?後?】


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本と書斎の片付けを本格的に断捨離的に

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サザエさん2021春&数学のしくみ よむ

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合間にセンバツ甲子園/阪神タイガース


北陸に「もりもり寿司」という新鮮人気店があり
三宮のOPA2にも入っているとの情報を聞き…🍣
目の回る年度末でしたが…もりもりなんかやって
そんなネーミングの回るお店にも羽をやすめたい

…のですが兵庫大阪厳しく… みなさんよい一日を🌞


【カウンター回るいろいろ回る春】


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《当ブログ コメント欄への市森さんのご投稿》

ふと気になったことなのですが、俳句のグループ
(俳句結社というのでしょうか?)ごとに、よく
詠む季語の傾向などはあるものなのでしょうか?
例えば、ここは植物の句をよく詠む、ここはよく
行事の句を詠むなどです。(2021年3月23日 付)


《NP回答》

まず
「結社」とは俳句の場合…
「同人会」「研究グループ」
であり…普通は「主宰=師匠」や
同人誌の編集長や幹事・世話役
をおいて…グループ内や対外的
活動をしています… 句会・吟行
や研究会や交流会や団体的投句
… 規模は十数名~数千名まで…
まちまちです… 会費や入会資格
も様々 (NP組は無料で… 主宰を
名乗っていますが別に組長でも
… またネット投句で意思表示を
していただければどなたでも) 。


また
結社とせず(「奎」もそうで…
代表=先生よりも「さん」と
申しあげる方がよいのかも…)
俳句雑誌(集団)としている場合
もあり… もちろん有名な俳人の
かたでも何処の結社にも雑誌に
も所属していないかたもいます。

有名な結社はほぼ「母系」(父系)
的な「⚪️⚪️師」から連なる縦の
系譜を大切にしています… 元を
辿れば子規や虚子まで遡るのが
ホトトギス系… この伝統俳句と
現代俳句に協会は概ね二大分化
されています(NPが 松岡たけを
先生のお口添えで入会させて
戴いた「九年母」は虚子からの
ホトトギス系で… その中の一つ
二つの句会に定期的に参加…)。


更に
「季語」ですが… これは虚子の『新歳時記』
(昭和9年11月初刊… 今春NPは僥倖にも入手)
によると、ホトトギスの用語では「季題」…
「時候・天文・地理・人事・動物・植物等」
に古来より分類されていたが「甚だ不便」
で…例えば「麦」(植物)、「麦の秋」(時候)、
「麦刈・麦打」(人事)として諸所に分散し…
それゆえ新形式「新分類」始めたとのこと。


結論
結社に季語(兼題=事前告知や席題=当日発表)
の傾向があるか否かというよりは… いまだに
季語・季題は「なまもの」のように…吟味や
増殖を重ね(られ)… 進化・深化・新化中とも
言えるので… 「写生絶対」の結社であれば…
「目に見える明瞭な季語」を設定しやすい
のではないでしょうか… あくまでも私見です
… それとは別に定番・鉄板の季語や詠み易い
季題はあるようですね…一音~最大二十五音
まで…(≡^∇^≡)… 句句句っ苦私の青いトリ~🎶🐦️。



🐦️最も短い季語と最も長い季語(季題)・・・
「蚊」🦟(三夏)
「童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日」✝️ (仲冬)
読みは… 「どうていせいまりあむげんざいの
おんやどりのいわいび』… 十二月八日でマリヤ
の母アンナがマリアを身ごもったとされる日…
聖胎祭・聖胎節と普通は言い普通に使いません
…575(17音)を遥かに越え25音を有する怪異。👻


下掲は一年間の俳句雑誌『奎』で…2020.6月号
春夏の句、9月号夏秋の句、12月号秋冬の句…
そして2021.3月号冬春の句で 掲載同人 十連句
や連載記事・特集記事(今春号は小川軽舟さん
へのインタビュー)など満載です… 9月号には
NP句集『蒼穹』特集も有り難く…ご興味ある
かたはコメント欄にどうぞひと言を。\(^^)/


【人は人をさばくのが好き浅い春】

【梅林からガントリークレインの海】

【飛梅になれない優等生だった】

(『奎17号』十連句より)


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俳句雑誌『奎 17号』(2021年3月)に
「梅さばく」という十連句を載せて
いただきました… 「掲載同人」です
が 厚かましくもこんな句趣をお赦し
いただいています… 恐らく意味不明
(「奎」は季刊… 3*6*9*12月に刊行…
「購読同人」のかたも沢山います…
3月の春号が新年度のスタートかと)。

まずは
一句め

【一月は六十六キロ半背負い】


これだけだと… NPの体重がそうなの
かと思われますよね… もっと軽い…。


ただし
十句め

【春の祈りテンポイントの活字見る】


往年のファンには伝わるでしょうか?


「奎 17号」は手持ち余分あります…
第11回NP組ネット句会にご応募投句
してくださった方がたに全員参加賞
として差しあげます… 後日郵送です。
(結果発表は4月1日予定…お楽しみに)


俳句雑誌「奎」ではコロナ禍での
メール句会やオンライン句会も…
小池康生代表・仮屋賢一編集長を
中心にされていて… 前者にこんな
句を投句のNP…第10回メール句会。


【きりんにのるきりんの夢に初桜】🦒

【自己紹介とても上手いね八重桜】🌸


兼題「初桜」(仲春の季語)で一句
当季雑詠四句の計5句を各同人が
期限までに投句して…届いた一覧
から各自が「特撰一句 並撰四句」
をコメントと共に期限迄に投票…
後日(迅速)結果一覧表が届きます。

すべてインターネットメール活用
… NP組句会も同様のかたちです。


きりんと八重桜の句も又「要説明」
… そうです… どちらも特撰お一人
ずつとっていただきました… 並撰
もいただき… 誰しも褒められると
嬉しく有り難く… ただ句趣句意は
余り褒められたものではなくて…
一月・春の祈りの句と合わせての
当ブログ後日解題お待ちください


でももしピンと閃かれれば是非共
… 下方のコメント欄にご投稿を…
エイプリルフールにはウソのよう
な解題とともに追記事を載せます。


🦒🌸・・・
他の三句は…
【志高くホルンの春を吹く】並撰あり
【辛酸をもう一杯と梅見茶屋】
【鏑矢かぶらやのように新入生となる】


**********************************


高校生俳句甲子園の予告faxチラシ
… 4月6日には「地方予選 兼題」の
三つが発表されます… ネット投句
のかたちで投句審査への〆切りが
5月12日… なんとしても全国大会
松山でライヴでと祈っています…
なんとかかんとかで地方予選への
必要メンバー五人は揃いました…
全国大会に顧問と一所懸命中学生
たち(補助員) とを連れていって。🛐


【松山へこころから松山の夏】🌳


掛詞入っています…川柳かも…。


🌳・・・
あれこれガクシュウしていると
「唐松観音 護国寺」が山形県に
あることがわかりました… 発見
松にしては体力がなく冬には葉
を落とすので落葉松(からまつ)…
秋田県には安産祈願の唐松神社。


【山形へ行きたいから松寺の冬】

【秋田はいく授かるからまつ神社の秋】


追記・・・【ダブル画像思わず力入る春】

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「あのひと」は誰であってもよいのですが
このテクストの分析によれば… それは自分
が何らかの形で体験したシーンに関わった
潜在的な「あのひとへの畏怖・嫌悪・憎悪
・好意」という分析パターンが多いようで
… どちらかというとネガティブで抑圧的…。


「体験」とは「五覚」(視・聴・嗅・味・触)
を伴う「実際的」なものですが… なかには
「無意識」の領域での体験も含まれていて
… 夢には「いつかみた・きいた・かいだ・
あじわった・ふれたような気がする」が…
「忘れていた・忘れようとした・忘れない」
ことの「擬似再現」ということになります。


夏目漱石の『夢十夜』
髙村薫氏の「墳墓記」
村上春樹氏の『海辺のカフカ』

どの程度正確で具体的にフロイト・ユング
を踏まえ或いはその分析に該当するものか
たぶん構造主義が色濃く反映しているもの
と思われるフロムについては更にどうか…
これは実証的に「意味」のあることです…
しかしだからと言ってその意味が何らかの
作品の「価値」に影響するのかと言うと…
おおいに疑問で不明な気はしているのです。


社会心理学・認知心理学的立場でフロムも
フロイトのエディプス・コンプレックスに
触れていますが… だからと言って例のあの
「父親殺し」というギリシャ神話の素材に
例えば漱石の生い立ちからの実父や養父に
対するまさにコンプレックス(複雑な思い)
を当て嵌めて「第三夜」を分析できるのか
… 藤原定家の父俊成(千載和歌集の撰者)に
対するコンプレックスは果たして在るのか
… そして田村カフカは実父を殺害して家出
したのかそれはすべて夢だったのか現実が
含まれるのか「象徴的な意味」での解釈は
可能なのか… 妙味尽きることはありません
… 夢とはフロム曰く…「忘れられた言語」。


【大いなる春に抱(いだ)かれコンプレックス】


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