NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2021年08月

野寄橋という南北に架かる跨線橋の下を
住吉川が同じく南北に潜るように流れて
更にその下を東西にJR神戸線が走る構造
… 芦屋川も同じようにして短いトンネル。

橋(周辺)からほぼ東西南北順に撮りました
…東へ摂津本山駅方面と西すぐに住吉駅へ
南は六甲ライナー高架に沿い阪神魚崎駅へ
北は六甲山系が聳えなだらかに広がります。

住吉川は芦屋川や石屋川同様に氾濫した
ことがありますが… 今は改修護岸工事が
高度に施され 昭和13年(1938年)『細雪』
にも描かれた大水害は想像出来ません。

下流に向かって川沿い右岸道路際には
旧谷崎邸の「倚松庵」(いしょうあん)
があり休日公開されています… 何度か
訪ねてゆったり過ごしたことあります。

天気のよい日には清流のやわらかな音
を聴いているだけで気持ちが安らぎ…
河川敷をゆっくり歩いてみたくなり…
「すみよし」は「澄み佳し」と一人言。

近場に美術館幾つもあります
ぜひお訪ねください住吉界隈。


【山と川と海の街秋色近し】


早朝六時半…晴れて暑くなりそうな
気配そのままの一日になりました…。


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今朝の一冊とタリーズアゲイン
快速の乗り継ぎは何かしら余裕。

標題歌概容は結構知られている
事柄で… 正岡子規は松尾芭蕉や
紀貫之をボロクソに腐しました。

要は叙情が勝っているという事
でしょうか… 写生を一義として
与謝蕪村は画人ですからわかる
のですが… 源実朝への尊崇にも
似た肩入れは… 生き様 死に様?

原文で確かめてみることにして
今日はこれをサブテクストにし
引き続き『坂の上の雲』を読み
近いうちに再開する宮本輝さん
『流転の海』に備えてゆきます
… 鎖(チェーン)に繋がれて走る。


【チェーンチェーン走ってゆけ読書の秋】


タリーズは猿田彦に勝っているか?
どちらもネットではボロクソ記事が
あるようです… それはチェーン店?
そうしたコメントよりも子規の命を
かけた物言いには「まこと」があり
… あ、また宮沢賢治を読まないと。😅


「言葉の正確さへの執念が美しさ」


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『坂の上の雲』(三) 戦略・戦術本として読む
には八月が相応しかったようです… 秋山兄弟
への賛嘆ありて文春文庫の表紙も戦闘シーン。

子規を中心に読むのなら子規忌の9月19日に
向けてゆっくりと…「船を出すのなら九月」
という中島みゆきさんの曲のイメージでと…。

海戦の戦略研究に長けていた秋山真之こそが
「船を…」なのかも知れませんが 日清戦争後
日露戦争に向かう大日本帝国の話よりも子規。


糸瓜(へちま)忌・獺祭(だっさい)忌とも称する
忌日は… 明治三十五年(1902年)に 35歳で亡く
なった子規の命日…糸瓜水は結核病の痰を切り
獺(カワウソ)の祭とは 漁獲物を溜め込み食い
散らす習性と 書籍を同様に読み書きする癖と
が重ねられていて… いずれも仲秋の季語です。

当ブログは同様のことをコンテクスト次第で
幾度か記すことがありますが… いい意味での
「同工異曲」🎶でありたいと考えています。


日本史の大御所同僚が司馬遼(御自身も?)は
太平洋戦記は「腹が立つ」から… 読みたく
ない・書きたくないのだ… という主旨のこと
を言葉を変えて幾度も仰る(まさに同工異曲)
… しかし読まない訳にもいかないのだろうと
思います… 「歴史にまなぶ」学ばねば危うし。

一方で人物像に思い入れのある伝記はやはり
「人物にまなぶ」学べば明るし… 吉村昭氏の
『海も暮れきる』(尾崎放哉伝記:講談社文庫)
を 昨日授業で生徒たちに薦めてみました…
筑摩書房「国語総合」教科書掲載の俳句群で
人気投票 第1位は放哉の《咳をしても一人》
(第一高等学校時代の英語教師は夏目金之助)。


《こんなよい月を一人で見て寝る》(放哉)


鳥取市生まれ東京帝大法科から会社勤務後
落剥の自由律俳人として須磨寺に身を寄せ
たことあり 小豆島に41歳で没しましたが…
よい月は名月で(自由律では無季に)2021年
は9月21日(旧暦八月十五日)の「賢治忌」…
すっかり話が変わってしまいました… 月が
変わるまでにはあと一日あります 名残惜し。


【腹の立つ鎮魂の八月が終わる】


🎶同工異曲(どうこういきょく)・・・
《韓愈「進学解」から》
1 詩文などを作る技量は同じであるが、
趣が異なること。転じて、音楽を演奏
する手法は同じであるが、味わいが異
なること。異曲同工。
2 外見は違っているようだが、内容は
同じであること。異曲同工。
[デジタル大辞泉より]


ところで… スクリューキャップ缶珈琲
「猿田彦監修」人物名かと思いきや…
全国十数軒の店舗を有するチェーンの
珈琲専門店… キャッチは「深いコク」。


『坂の上の雲』まだ深いコクを味わう
には至っていません…子規の死期近し。


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JR三ノ宮から新快速は姫路へ
その後各停になり播州赤穂迄
青春18きっぷはまっすぐ西へ

赤穂駅南口から歩いて15分の
赤穂城趾の中にある大石神社


まっすぐに向かい
まっすぐに歩いて
まっすぐにお参り
御朱印と参道茶屋
の元禄蕎麦戴いて
まっすぐに還って
体をやすめました


赤穂四十七浪士各々雌伏
如何ばかりであったかと
… そんな学術的興味でも
観光でもなくてまっすぐ
ただ喫緊のことをひとつ
秋参りをして祈りました


【ただ参る祈る透明な秋空】


茶屋のおかみさんに…
最近はいつもこんなに
人が少ないのですか…
と尋ねたところ… 私は
コロナの後からなので
以前がどうだったのか
わかりません… と返答
あり… そう言えば段々
以前がどうだったのか
忘れかけているよな…
とひとりごとを秋空に


【法師蝉以前のように鳴く社(やしろ)】


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森田真生(まさお)さんは俊英の「独立研究者」
東大理学部数学科から現在は京都拠点の数学者。

故河合隼雄さんはユング分析派の臨床心理学者
京大理学部数学科から奈良で高校数学教師経験。

小川洋子さんは『博士の愛した数学』本屋大賞
早大文学部卒で河合さん最後の対談相手でした。


小川さんは「文系にも数学は面白い」と教えて
貰った作家で藤原正彦さんとの対談集愉しくて。


今夏のJR青春18きっぷがまだ残っているので…
どこか往復だけでもしながら…と考えるものの。


【空蝉は自分のことばで語らず】


空蝉は晩夏の季語なので
もう季節外れになります
… 今夏ずっと記者会見や
公式の挨拶全部がぜんぶ
そうでした… そのかたに
この二冊をオススメです。


【数学は物語だと言って秋】


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