NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2022年02月

2021年度に教員免許更新講習の年回り 
…コロナ禍特例でのDVD視聴&修了試験
… 認定通知あって府県申請で受理され
以後10年間は教員資格継続なのですが
…このシステムは今年度限りで廃止に。

受講受験費用の30000円と受講必須の
5単位30時間とをムリ・ムダと批判の
逆風は強かったので国会審議で廃止の
やむなきに至ったのですが…NP的には 
満更でもなかったと振り返っています。

10年毎更新なので2011年の夏でした
… 島根大学での国語科選択必須の講義
「太宰治の富嶽百景」(武田信明教授)
を聴講「水素材」モティーフと出会い
…以後 自前授業に大いに活用しました。
  

「変化・流動の暗喩」として水素材を 
把捉します… 川・海・泉・雨 等自然や
汗・飲料・水道・湯 等人事的なものや
滴(したた)る(滴/雫しずく)・流れる・   
湧く(沸く) 等 動詞もあり幅広いもの。
 
オリジナルで「光素材」「時素材」
「建物素材」「生き物素材」等 沢山   
所謂(いわゆる)「メタファー(隠喩)」 
を物語・小説・韻文(詩/短歌/俳句)
に見出して「暗示的意味」を考察…。

確かに武田教授がされているように 
太宰治作品は恰好のオブジェとして  
浮かんできます…おっとこれもそう  
水素材ですね…「縁語」や「象徴」
といった修辞法とも関わってきます。  


教え子さん…覚えていますか…やや  
「牽強付会」(こじつけ)とも言える
しかし真顔で説けば「錬金術」に
みえる摩訶不思議な水素材…例えば
鷺沢萠「川べりの道」高校時代作。


二十四節気「雨水」の今は…まさに
変化流動の時季だと…思いませんか? 
…ですから教員免許更新制度は吾輩
にとって悪くないどころか「僥倖」
…二回目を受講した最後の世代です。 

 
【春のことです 思い出す水のこと】


《追記》
2015年12月13日の当ブログ記事に…
関連してこんなQ&Aが載っています。

『伊豆の踊子』問題・・・
Q:川端康成の短篇『伊豆の踊子』(T15年)は水素材で始まって水素材で終わっています、それぞれ何と何でしょうか? また、そのことの意味(暗喩を含めて)をどう把捉(はそく:つかみとらえること)できるでしょうか?



A:冒頭は「雨脚」、末尾は「澄んだ水(涙)・零れる」です。
前者はこれからの自分に起こるであろう激情的な意識変革の時機間近を予感させ、
後者はこれまでの旅体験の純粋性や心情の繊細さと自浄(カタルシス)予兆を示す。

【参考】
冒頭文:
道が九十九(つづら)折りになって、いよいよ天城峠に近づい たと思う頃、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓(ふもと)から私を追って来た。
末尾文:
頭が澄んだ水になってしまっていて、それがぽろぽろ零(こぼ)れ、その後には何も残らないような快い甘さだった。

 

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DSC_0074ドライフラワー 
(プリザーブド?)  
花束を持って…
卒業生女子二人  
卒業近いNP訪ね
来てくれました…
ありがとう(^o^)丿

国立大学で医者
編集者を目指し
奮闘中の才媛… 
近場ガストでの
昼食&スイーツ 


俳句甲子園の
全国大会への
出場が叶わず
会場彦根東高
涙していたの
はついこの間


もう来ません 
… そんなこと
言わない母校
はいいものだ
… ありがとう
さよなら(^^)/~~~



【またおいで言えずに
  春のご相伴】 




パカパカもしくはガラパゴスと言われた
ケータイからスマホに乗り替えたのは… 
意外と遅くて2013年の10月です…多分ね  

その10月6日 武豊ジョッキーの凱旋門賞
キズナで4着に(オルフェーヴルが2着)
…レースを23時16分過ぎにスマホ画面で
リアルタイム鑑賞記事が当ブログの初出
 

『スマホ脳』を一気に半分読んで…何が
最もショッキングかと言えば 2021年に
1番売れた本なんですよ ロングセラー賞
…ほんとうに皆さん集中持続して最後迄 
読み切れたのでしょうか?…それが出来  
なくなっていますよ という啓蒙警鐘本… 

一日平均3〜4時間はスマホに触らないと
落ち着かない…何かストレス それ自体が 
ストレスという逆説…通勤帰りの電車内  
あらためて旋律が走ります…こんなにも
売れて(2022年2月15日付け20刷版)いる  
読まれているはずなのに…警告は届かず


様々なデータを元にデジタル・デバイス
クライシスを語る世界的ベストセラー…
やれやれ…そういう私も今こうしてマイ 
ブログ更新中…今朝はヴィオラとピアノ
を聴きながら心地よく…音楽かスマホか


データと言えば初春同じ頃のこちら初版
『2022プロ野球プレイヤーズファイル』
…オリックスファンの息子とお揃いです 
が…阪神タイガース同様以上に応援して  
こちらもある意味で依存症なのかもね…
この「かもしれない」シンドロームこれ 
も怖い…知らないではいられないからね


でもスマホやめますか応援やめますかと  
問われれば…オリックスファンクラブに
入ったことだし…アプリ会員じゃないし 
アナログな応援を続けてゆく所存です。\(^o^)/


【茂吉忌に歌一首なくスマホかなし】


2月25日は歌人で精神科医
斎藤茂吉の忌日(1953年没)
…芥川龍之介に睡眠薬処方
それも説きながら最終講義
カウントダウン…ジブリの
映像解説とのフュージョン。


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[お知らせ]
1
前ブログの「文豪とアルケミスト」文庫カバー
手前の夏目漱石から順に後方へ上に向かって…
正岡子規・芥川龍之介そして小泉八雲(失明説)
2
第16回NP組ネット句会結果は
公開互選会なし3月3日発表に
3
アンデシュ・ハンセンの
『スマホ脳』(新潮新書
2021年ロングセラー賞)
漸く読み始めました👀


【アナログのアナクロならず霞立つ】


七十二候の「霞始靆」かすみはじめてたなびく 
二十四節気「雨水」の次候五日間に入りました


【教え子の教え子になる雨水かな】
(『蒼穹』春の部)


恒例だった日帰り人間ドックには入れず三年目
の年度末が来ます… 新石切での会食が楽しみの
教え子ドクターで岡山のイチローと呼んでいる
彼から「内田樹」を説かれたのは十年前です…

オリジナル教材化でアナログ的に沢山作成して
… 構造主義に拍車をかけたような授業が続いて
今にして思えばアナクロ的かも知れませんが…
教え子さんよりも担当者の中にそのアナログは
まだ確かに息づいていますね… ほぼ全ての教室
にICT画面が入り「板書」の意味は大きく変容
しましたが…ちょっと意地を張りたい最後の春


【花咲かぬ春は根を張る意地を張る】


丁度その2012年に単行本『直感力』は刊行され
…2021年度評論の最終講義にした関係で2020年
末に文庫本化された初版を街の本屋でゲット…
合わせて今を時めく藤井聡太さんと山中伸弥氏
の対談集『挑戦』を読み進めて…キャッチ二つ
「無理をしない囚われない」 
「まだ誰も見たことのない景色を見るために」。
 

次の時季への「いそぎ」(準備)

タツル節を振り返りながらも…
「直感力と挑戦」の霞靆く中に

それにしても年末に出た方の本の帯には   
「史上初10代四冠達成!」とありますが
既に第三刷では「五冠」になっていて…
羽生善治氏の「史上初の永世七冠」へと
更に挑戦は続いています(今は全八冠)…
 

BSPで未明に再放送された宝塚東京公演
『はいからさんが通る』を視聴しながら
…新しい時代の息吹をあれこれ検索し…
クラシック倶楽部はチェロアンサンブル。


【検索のポートフォリオ春息吹】

【ピアソラのチェロ六挺の春重奏】
 
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「猫の墓」は夏目漱石の連載短編集『永日小品』に
収録されています… 『吾輩は猫である』の主人公(?)
の猫である…と言われて(誰に?多分息子の伸六かな)
いますが…ほぼ実話であろうと思われる随想風の逸品

逸品というのは…出口汪氏の『論理エンジン』で克明
かつ有効に活用されているように…国語教材としても
価値と実用性がある…情感溢れながら且つ感情抑制の
よく効いた文章なのです…今朝読み直してあらためて


2022.2.22に因んで
『文豪たちが書いた「猫」の名作短編集』(彩図社)
を一日かけてゆっくり読みます…学年末考査2日目


「猫の墓」は確か定期考査の主要範囲に入れて現在
大学四回〜ニ回生辺りの学年で上記エンジンでやり
…彼ら彼女たちが中2の時でした…KB先生と組んで


文庫カバーは過日神戸文学館で先着で貰った逸品
(「文豪とアルケミスト」…四人の名分かりますか)
一番手前の漱石以外はクイズにします…一人難問…

今朝のクラシック倶楽部はモーツァルトのピアノ
ソナタk457とムソルグスキー「展覧会の絵」です
…ゲアハルト・オピッツのピアノリサイタルから

後者1874 年の作曲…金之助(漱石)が7才 明治7年…
養父母塩原昌之助夫婦の不和で実家に戻された頃
…それから35年後に「永日小品」は朝日新聞連載


【小品を食らひをるなり漱石忌】
(『蒼穹』冬の部)
この小品は「猫の墓」イメージなのです 忌日で…
漱石は「月命日」を命日と呼んで猫供養をします
…それがこの短編の末尾です…又いつか教材にと…

(そう言えば『こころ』の先生も月命日参りをし…
一月に召されたわたさんの月命日は14日です🐰)


にゃんにゃんにゃにゃにゃんにゃんの日
すてきにゃいちにちでありにゃすように

…しかし太宰の「ねこ」は強烈な寸編😺
谷崎も「ねこ」を犬で締めるのは愉快🐶
やはり対比って凄いですね… 漱石が先鞭
ですが猫の墓は季語ならず猫の恋は初春


【巡りくるくる思い出は猫の恋】


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