NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

2024年02月

「はつらい」は立春後に初めて鳴る雷です。

春雷(しゅんらい)は
三春(さんしゅん:初春.仲春.晩春)の季語ですが、
初雷は仲春の季語です。

ですが、2月11日の今夜
「林家菊丸&桂天吾」の「光徳寺寄席ふたり会」
では途中に突如の初雷が轟き、雨音が激しくなり、
又一気に収まっていく、巡り合わせがありました。


菊丸師匠の「竹の水仙」「貢ぐ女」という鉄板を
みたさききたさに、阪神電車でなんばへ、メトロ
千日前線で小路まで参上しましたが、関西学院大
出身という桂天吾さんの「動物園」と「崇徳院」
や、対談もとてもよく、行ってよかったの大満足。

お二人は25歳違いだそうですが、師匠ではなく、
にいさんと呼んでくれとの菊丸師匠と、いやこれ
は師匠で譲れないという天吾さんの掛け合い絶妙。


【初雷の新星発見を祝う】


終演後に、菊丸師匠に天吾さんを紹介して戴き、
「(大学校歌)空の翼、歌えますよ」との言葉に
思わず、6月の同寺での一人寄席を予約しました。


それにしても
菊丸師匠の創作逸品「貢ぐ女」に、
三浦綾子さんの『積木の箱』や、
BOØWYの氷室京介さんが入って
いるとは、感激(観劇)至極の
間隙のエピソードでありました。(T_T)(^o^)


【お釈迦様でも初雷を驚かれ
   (付け句)逸話頷く光徳寺寄席】


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建国記念日のことを紀元節と言います。
歳時記の「建国記念の日」は日本国が
出来た日では無いというのが定説です。

南熊山人(なんゆうさんじん)画伯の作品で
昨年秋の「nantensobooks展」にて入手の
『哲学外論2023』をゆっくり捲っていると、
画伯お得意の哲学者&至言コラージュとも
言うべきラインナップに惹かれたので、朝
のNHK短歌&俳句に引き続き検索&思索を
脳内展開しておりました。山人おそるべし。


2024年はインマヌエル・カントの生誕300年 
であることを知り、この日に標題句を認めて、

「対象が認識に従う」
「美学的判断は客観とは無関係である」

を、なるべく短く易しく言い換えてみました。

思っていると、ものはそうなる
美しいという、そのわけはない

ドイツ観念論の礎となる認識論と純粋理性批判
の次には、フランシス・ベーコン、こちらは既
に400年前に最晩年のイギリス哲学者1626年没。

「4つのイドラ」イドラとは思い込み・偏見・
先入観で「種族・洞窟・市場・劇場」のイドラ、
各々同じく言い換えにチャレンジしてみました。

みんなにそうみえる
しらないだけのこと
みんなそういってる
あのひとがいってる

三宮のピアノバー「ピア・ジュリアン」で初見
(このバーはもうありません、平成ロマン🎹)
南天荘画廊で再見の芸術家にして哲学者の柳人。


ところでカントやベーコンや山人哲学が
紀元節とどう結びつくのかと言うならば

ハイ、そうなのです。


【そうみえて思っていると紀元節
  (付け句)みんながいつか戦争もそう】


今日はこのあと、大阪市生野区の小路にある
光徳寺で18時30分開演の落語ふたり会に参上、
「林家菊丸&桂天吾」を、認識とイドラには
とらわれることなく、鑑賞堪能の紀元節の夜。

知は力なり

(同時に)

無知は力なり


【知は力無知は力の紀元節】
   
  
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JR住吉駅から有馬道を北へすぐ左手に
「ア・テンポ」の上品な佇まいの扉。🚪

徳島食材やオーガニックや独創性など
イタリアンのソムリエ・シェフである
小山悠太さんの料理人ポリシー溢れる
完全予約制でお任せコース最高のお店。🍴

野菜・魚介・肉・ワイン・各種お酒も🍷
ノンアルも、スープもフォカッチャも
ドルチェも、凡てに素敵でハートフル。🧅


この日は偶々常連のエレガントマダム
のお誕生日で、サプライズプレートに
バースデーソングもあり、フランス語
・英語の外国人お二人の、明るい会話
も程よくカウンター席で楽しめました。🪅


ひとりで静かに、そっとしてくださる
そんな時もあり、今までも当ブログに
何度かご登場の、隠れ家にしたいお店。

イタリア帰りで星付きレストランでの
修業を経て、今年度も超難関の料理人
コンペに挑む、まだアラサー?らしき
何よりも素朴で誠実なお人柄のシェフ
はパティシエもされます、クラフト魂。👨‍🍳

インスタグラム・公式ホームページも
メニュー同様にとても充実しています、
お店のイメージキャラは「ポンテくん」。

https://www.threads.net/@a_tempo__official


NPは、異種文芸同人誌『NP第2号』(4月刊行)に、
1号に続き、再びご寄稿戴くことに感謝のご紹介。👏


【ア・テンポの春の味パーフェクト・デイズ】🎼🎥


🎼ア・テンポはイタリア語で「元の速度で」、
リタルダンド(次第に遅く)のあとの落ち着き。

🎥パーフェクト・デイズは日独合作映画でヴィム・
ヴェンダース監督の役所広司主演、落ち着きます。


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午前中はゴジラ・マイナスワン(125分)
午後からパーフェクト・デイズ(124分)
ハーバーランドと神戸国際会館とを梯子。

米国アカデミー賞にノミネートされている
二作品を久しぶりに一度もウトウトせずに
完全視聴しました… 対照的でどちらも凄い。

対照的も、凄いも、とても月並みな言葉で
困ってしまいますが、ハイ、ネタばらしを
回避するという口実でお赦し戴きましょう。

前者は『永遠の0』にかなり濃く重なって、
後者は柴田元幸さんの翻訳小説を思わせて、
最後に泣けるのが前者笑えるのは後者かな。
 
どちらも東京が舞台ですが時と場所が動き、
人物事情がダイナミックに展開するゴジラ、
春夏秋冬を定点観察のパーフェクトデイズ。

主演の神木隆之介さんはなぜか故三浦春馬
さんを、役所広司さんはこれは宮沢賢治の
父親という役柄を、髣髴とさせてくれます。

起きていたのが16時間とするなら、その
四分の一をシネコンの画面に費やしました
が、この日13000歩の半分はその移動。


【立春やシネコンでネクタイ正す】という
拙句集『蒼穹』の巻頭句のような気持ちの
張りではなく、唯シアター空間に居る至福。
 

【生誕は二月八日ジェームス・ディーン 
   (付け句)この日三本めは見送りに】
    

【春節やシネコンでハンチング措く】


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ショートコントの連鎖ロマンス


以下はネタバレ回避しているつもりですが、ご注意。

2024年初鑑賞の一作はフィンランド🇫🇮・ドイツ🇩🇪
合作映画で、巨匠の引退撤回&各国際映画賞受賞作。


映画監督志望の教え子さん男子学生
(タイム・リミットの大学卒業おめでとう🎉)から

『枯れ葉』をオススメします。村上春樹が一番好きな
監督と語る、フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキ
の新作です。

と薦められ、仕事帰りに元町のシネ・リーブル神戸へ。

昨年末12月15日封切だったので、来週あたり打ち切り
かもという虞(おそれ)もあり、ヘルシンキを舞台に
した暗めラブコメ(ジャンル分けコメディ/ロマンス)
をアカデミー賞ノミネートの二作品(明日以後予定)
より優先し、明日はゴジラかパーフェクトデイズか。

しかし、平日の夕刻にしては予想よりも観客(年配層)
多く、大丈夫だ、シネ・リーブル頑張れと呟くように
して、四列目の左端(D-2)をゲットしてハイボール。

カウリスマキ監督は6年前の引退宣言を覆しての復帰、
パンフレットには「・・・無残にも失敗したのは全て
・・・」などと、謙遜の挨拶ジョークも載せている。

前作『希望のかなた』(2017年知らんけど)の希望の
再現、入りのBGMには驚き、ただ小津安二郎監督への
「敬意を捧げ」(同上パンフ挨拶)ているなら納得も。

チャイコフスキー『悲愴』も流れ、なるほどなるほど
のエンディングメロディで、エンディングと言えばW
主演の男優「犬の名前は?」の問いに女優回答も絶妙。

そうコメディとまでは言えなくとも、ショートコント
が続いているような感があり、少しなら寝てもOKか。

チェーホフに「犬を連れた奥さん」というコント風の
作品があるが、「犬を連れた恋人」、ご推薦に感謝し、
後で知ったこと、カウリスマキ作品に犬は欠かせない。

しかし、断続的に大きめラジオから流れる、
ロシア🇷🇺・ウクライナ🇺🇦 戦争のニュース
には、監督の強い反戦ポリシーが感じられ、
長引く悲惨の中でも希望は不滅でありたい。


【平和には遠くシネマに春近く】


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