短いコメントです。心を 込めんと・・・。
夏目漱石『こころ』最終章、自分とKにまつわる「秘密」を先生が妻には決して言わないでほしいと「私」に対して書き遺すこと。
湯本香樹実『ポプラの秋』承の部、手紙にまつわる「秘密」をおばあさんが誰にも言ってはいけないと千秋に念押しすること。

作品全体の構造から、前者・後者ともに、主人公に「覚悟」を促すことの意味が生じます。
ひ・み・つ、とは、それを知る人物同士の共有感覚による親密な関係を促進させるのです。

「私」と「先生の奥さん」
「千秋」と「おばあさん」

秘・満・通

悲・深・津

言葉の響きは同じ・・・でしょうか。