一年ぐらい出ていなかった、弁護士志望の男が現れた。
 
  ・・・きわめて稀なケースを、ワタクシは記してきた。夏目漱石は、後期三部作のひとつ『彼岸過迄』を、新年早々新聞に連載し始めて、その題名は完結の頃合を見計らっていたそうだ。そうはうまく終わらずに、ストーリーは続いていったのだが・・・。

 ワタクシもまた、今、ある一個の人物に関する三通りの冬物語にピリオドを打つ。フタリの女とヒトリの男を持つ三重人格者のケースについて、・・・彼岸過ぎに。

 

 

ぴりおどハ本当ニ打タレタノダロウカ、かるてヲ記シタ「医者」ハ本当ニ別個ノ・・・?

 

        ( カーテンコールは?)