生駒山上方、午後7時。

左下が僅かに欠けているはずの、
月齢13.8の旧暦で葉月(八月)十五日の月。

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ベートーベンのピアノソナタ第十四番「月光」(1801年作曲)を聴いてみました。

ベートーベンは番号付きのピアノソナタを全部で32曲残していますが、その中でも特に第八番「悲愴」・第十四番「月光」・第二十三番「熱情」を、後年の人々が「ベートーベンの三大ピアノソナタ」と呼ぶようになりました。

第1楽章に緩徐楽章を配置するという異例の構成をしているため、ベートーヴェン自身が「幻想曲風」というタイトルを付けたものと考えられる。また、全4楽章ソナタの標準的な構成である「アレグロ、緩徐楽章、舞曲、終曲」という構成から第1楽章に相当するアレグロ楽章を省略したものであるとする説もある。このため、楽章が進行するごとにテンポが速くなるという序破急的な展開となっている。曲全体を通じて、2つの動機を徹底的に展開しているのも大きな特徴である。(Wikipediaより)

「名探偵コナン」や「るろうに剣心」でも部分的に使われたそうです。

特に、
第一楽章(約6分)緩徐
第二楽章(約2分)軽快
第三楽章(約7分)急激
・・・高まりゆく三段階コントラストが素晴らしいの一語なのですが・・・、

第一楽章だけでも随分響き方・聴こえ方がいろいろあるように思えました。
・・・だから「幻想的」です、それにしても楽屋雀の姦(かしま)しい批評記事の多いこと。

第三楽章はマレイ・ペライアという男性ピアニストの超絶技巧に陶然としました。
・・・やや若い頃のパフォーマンスで凄まじい、CDが入手しにくいとの記事もありました。

騒々しいTV番組ではなく、
静寂な月夜に相応しいピアノソナタを、
アナログ時代を生きてきた人の演奏で聴くと・・・、
フッサール(現象学哲学者)が音楽を「時間意識」分析の重要な手がかりとしたことを、
直に感得できるように思われます。

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DCIM1066