大正時代 1912年 明治45年   ※東京にタクシー会社創立、与謝野晶子『新訳源氏物語』出版開始。
/大正元年 壬子 7月30日改元
  1913年 大正2年 癸丑 ※日本政府が中華民国を承認、森永ミルクキャラメル発売、鷗外『阿部一族』 
  1914年 大正3年 甲寅 ※第一次世界大戦勃発(7月28日オーストリアvsセルビア~、同盟国vs連合国、8月23日 日本は日英同盟に基づき連合国としてドイツに宣戦布告)、漱石『こころ』。
  1915年 大正4年 乙卯 ※芥川龍之介「羅生門」   
  1916年 大正5年 丙辰 閏  ※12月9日 漱石没(漱石忌、未完の絶筆は連載中の「明暗」。) 
   1917年 大正6年 丁巳 ※志賀直哉「城の崎にて」、萩原朔太郎が第一詩集『月に吠える』で鷗外に絶賛される。  
  1918年 大正7年 戊午 ※第一次世界大戦終結(11月11日ドイツand連合国休戦協定) 
  1919年 大正8年 己未 ※前年度からスペイン風邪流行(日本では人口5500万人に対して、感染者2500万人、38~40万人死亡説)、芥川「蜜柑」(大正の憂鬱と救いを描写)。
  1920年 大正9年 庚申 ※日本が国際連盟へ正式加入 常任理事国に八八艦隊計画で米国に対抗。第1回東京‐箱根間駅伝競走、阪神急行電鉄の神戸本線・伊丹線開業。 
  1921年 大正10年 辛酉 平民初の首相原敬が東京駅で暗殺される、日米英仏四か国条約調印、日英同盟廃棄。
  1922年 大正11年 壬戌 ※グリコ発売、週刊朝日・サンデー毎日創刊 
  1923年 大正12年 癸亥 ※9月1日 関東大震災(犠牲者数105,385人)憲兵隊・警察が機能せず治安が乱れ朝鮮人虐殺事件など発生
  1924年 大正13年 甲子 ※8月1日 阪神甲子園大運動場(現在の甲子園球場)竣工式 
  1925年 大正14年 乙丑 ※治安維持法 言論・思想の自由が無くなり軍部強化される、(男子)普通選挙法も施行。芥川「大導寺信輔の半生」(自伝的短編で未完)。
昭和時代 1926年 大正15年    ※NHK交響楽団の母体結成、12月25日 大正天皇崩御。
/昭和元年 丙寅 12月25日改元



前回の明治編・修正版と同じく、中3の歴史マスターSくんによる監修が入っています。 比較的少ないのは、「世界史」の範疇(はんちゅう)に含んだ方がいい補修が多く、今回は見送ったからです。視座はすでに世界史・・・さすがです。


歴史はまさに「レキシントンの幽霊」
・・・駄洒落ではありません。

眠っているようで蠢(うごめ)き続けているものが、
そこかしこに怨霊のごとく漂い声を出そうとしています。

「認識論」がそれを掬(すく)い上げるか否かだけの問題です。

文学史的な作品も随所に入れています、エポックメーキング**として同様なのです。


*『レキシントンの幽霊』(1996年村上春樹:文藝春秋社刊)・・・
「死者の為に深く眠りながら生き続ける」というモティーフの表題作などが収録された短編集。

**エポックメーキング(epoch making)・・・
「エポック」は画期的な新時代を指し、「エポックメーキング」は そのことが新時代に於いて画期的な意義・価値を持っているという意味の形容動詞。「エポックメーカー」はそれを成し遂げた人。