一般的なお話として・・・、
「何を一冊 薦めたいですか」と問われると、
秋には、
この『ポプラの秋』(1997年 新潮文庫)と即答します。

中高生に限りません。

春ならば…
夏なら…
冬は…
(清少納言風)


そう言えば、
1970年代~2010年代にかけての、
夏歌マイベスト3という当ブログ企画は、
あれこれ迷って聴き込んでいるうちに季節を過ぎてしまいました。
発展的保留で続編は来夏に(覚えていれば)・・・。


・・・と同様に、
秋マイブック3を選ぶとすれば、
この本はトップに上がります。
(小説の舞台は四季を巡っていますよ…念のため)


何度も何度も読みました。
それはもう。

一冊まるごと教材にしましたからね、
(夏休みの間に各自文庫本を購入して読んでおく…)
少なくとも三つの学年で実践しています。
定期考査でも記述のみポプラばかりを、
二学期の中間・期末にかけてやりました。
(現在の大学三回生、高校三年生、高校一年生が中学2・3年の頃です。)

2015年には映画化されています、
2012年にはドラマにもなっています。
あえて御紹介しません。
その出演者さんたちのイメージで読んでしまうからです。


まだ読んでいない、
映画も知らないというかたは幸いです。

すでに読んだ、
あるいは映画・ドラマも見た、
というかたも幸いです。
もう一度読んでみて下さい。

「原作」というものが、
どれほどすごいかということが、
まざまざと分かるからです。



大袈裟ではなく、
読むたびに、
教えるたびに、
自分自身あらたな発見が沢山ありました。
(花言葉も二回目からですよ多分。)


この秋ふとしたきっかけをいただいて、
また読み始めました。
いいものはいい、
何度読んでもいいのです。

(読んだかたへ・・・序盤の夏休みシャケ缶のシーン・・・覚えていますか?)
(読んでいないかたへ・・・シャケ缶とツナ缶とで・・・違いはありますか?)


「書き下ろし文庫本」です。
偉業です。
最初から文庫本しか無いのですよ。
文庫本として書き下ろされたのですよ。

(あの名作『夏の庭 The Friends』の作家さんですからね。)


NPが近年の授業で用いていた文庫本(5年前の第24刷版…20年前の初刷本も別にあります…あるはず)には、
授業メモ、
生徒さんから貰った調べメモ、
ネットから貰って編集加工して作った解説プリント・・・、
などなどが折りたたんで挟んでありました。
(今朝あらためて発掘)
DCIM4732
















『夏の庭…』(新潮文庫1994年、初刊行は1992年)よりもNPは好きです(どちらも再読します)。
『春のオルガン』(新潮文庫2008年、初刊行は1995年)は後で読んで下さい。
『…冬…』の刊行をずっと待っています・・・。



🍁湯本香樹実(ゆもとかずみ)・・・
1959(昭和34)年、東京生まれ。東京音楽大学音楽科作曲専攻卒業。小説『夏の庭―The Friends―』は1993(平成5)年日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞。同書は映画・舞台化されるとともに世界十ヵ国以上で翻訳され、1997年にボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ミルドレッド・バチェルダー賞に輝いた。2009年絵本『くまとやまねこ』で講談社出版文化賞受賞。著書に『ポプラの秋』『春のオルガン』『西日の町』『岸辺の旅』、絵本に『わたしのおじさん』『魔女と森の友だち』などがある。
[ネット紹介記事より]



安っぽい感動でついつい涙してしまいますからねえ最近・・・。

でも、
この本の末尾5行は、
本当に本当に凄いです。
今読んでいてまた(T_T)。