『ピアニストだって冒険する』(新潮社2017.6.30)は中村紘子さんの「最後のエッセイ集」です。
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月刊誌「音楽の友」に連載中からずっと読んでいましたが、
一周忌(2017.7.26)の前月末に刊行された この一冊を、
二か月後にようやく入手出来ました。
Amazonからは「第3刷」が届きました、
好評ゆえに店頭に無かったのですね・・・、
安堵 ♪♪。



「追悼・中村紘子-ショパンの幻想即興曲」という映像を視聴して、
それから同じショパンの「華麗なる円舞曲」「華麗なる大円舞曲」と、
「英雄ポロネーズ」「エチュード革命」「バラード第1番」と・・・、
御自身の手によるピアノ演奏を聴きながら読んでいました、
今も聴いています。

(^^♪(^^♪(^^♪(^^♪

この、
音楽を聴きながら本を読むというのは素敵で絶妙な企てです。
ただ音楽のイメージと本の内容とが明らかにマッチングしない時は、
本の読み取りに影響が出ます。

何を合わせるかが大切です。
紅茶とスイーツにも似ています。

その意味ではこの本は迷わずに済みました。
ショパンで中村紘子さん・・・でよいのだと。
(前日の湯本香樹実さんは東京音楽大学音楽科作曲専攻出身の小説家、一層楽しみですね。)

名エッセイスト*でもあり、
1989年には『チャイコフスキー・コンクール』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しています。

中村さんの文章はエスプリが効いて力強く洒落ています(きっとピアノ演奏も同様では…)、
『ピアニストという蛮族がいる』も読みたい作品です。


中村紘子さんに関する当ブログ記事はとても多くて、
2016年の訃報後にはメイン記事だけでも、
7.29/7.30/8.03/8.18/9.18/12.31…と続いています。
この機会に合わせてお読み下さると嬉しいです。

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あれ?

夫であった作家・庄司薫さんのお話が・・・。
(続きます。)




*名エッセイスト・・・中村紘子さんの著作[Wikipediaによる]
『私の猫ものがたり』集英社、1983 のち文庫
『チャイコフスキー・コンクール  ピアニストが聴く現代』中央公論社、1988 のち文庫、新潮文庫『ピアニストという蛮族がいる』文藝春秋、1992 のち文庫、中公文庫 
『アルゼンチンまでもぐりたい』文藝春秋、1994 のち文庫、中公文庫 
『どこか古典派(クラシック)』中央公論新社、1999 のち文庫
『国際コンクールの光と影』日本放送出版協会 (NHK人間講座) 2003  
『コンクールでお会いしましょう 名演に飽きた時代の原点』中央公論新社、2003 のち文庫