べにうこん

いろんな色を使って十連句を作り
南天荘画廊で開催の「ZINE展」に
色紙短冊(ワンポイント画付)出品。

その中のひとつの色と句について…。

朱華(はねず)という色が春の夕暮れなら
紅鬱金は秋の夕暮れのように思えます…
特に晩春(暮れの春)と晩秋(暮れの秋)の夕暮れの色。

【暮れの春生くるとすれば朱華色】
(『蒼穹』春の部の殿しんがり句)

そして今回の「Go Go ZINE 」展…。

【紅鬱金色に鬱映ゆ秋夕焼】
(べにうこんいろに うつはゆ あきゆやけ)

単純に紅と金という明るい色字の間に
「鬱」が挟まれているのが興味深くて
…そんな鬱があってもいいのではと…
そんな秋の夕暮れの照り返しに映えて
気持ちは鬱なのだけれど…悪くはない
という独り言みたいな心境の句です。

【紅鬱金鬱に挟まれ秋夕焼】
(べにうこん うつにはさまれ あきゆやけ)

説明句になりそうですね…前句よきかな。

立冬から四日目ですが
初冬に晩秋を偲んで…
しみじみと べにうこん。


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(twitter.com)より