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こいけやすお  先生
けいせい  

俳句雑誌&同人「奎」の代表
「銀化」第一同人のかたです。

2012年に第一句集『旧の渚』
を出され今年10月の第二句集。

「銀化」主宰である俳句界の重鎮
中原道夫氏の帯文にもあるように
大患を得られたあとの珠玉の句集。


サインをいただいた一句は

《風なくば風なきやうにちるさくら》


ちょうど「風」について考えを巡らせ
ていた時に届けていただいたので感慨
が募りました… それも古い詩曲になり
ますがフォークデュオ「風」の歌った
「ささやかなこの人生」という曲です。


花びらの散ったあとの桜が
とても冷たくされるように
誰にも心の片隅に見せたく
はないものがあるよね🎶
(作詞作曲 伊勢正三)

またカラオケで歌ってみたい懐かしい曲
歌詞は… だけど人を愛したら誰でも心の
扉を閉め忘れては傷つきそして傷つけて
ひき返すことのできない人生に気がつく
… と続いてゆきます… 小池先生の句趣と
はまったく違うのかも知れませんが私の
読みは「散るさくら」に込められた思い
… 「ささやかな人生」なのです… とても
ダンディで優しく格好いいお人柄です。


《ななふしのやうにどこかにゐてくれる》


帯裏「自選句」一句目に挙げられた
この句が私もとても心に染みました。

「ななふし」という虫を初めて知った
のは小学二三年の頃でした… 当時人気
の週刊「少年サンデー」に連載の漫画
『伊賀の影丸』に登場する村雨兄弟と
いう忍者たちが 「忍法ナナフシ」なる
自分の背景に自身の色を変えて隠れて
しまう「忍術」秘技を使うことでした
… その中で「ななふし」も出てきます。

小池先生は私と同年代のかたですから
ひょっとするとそのマンガをご存知か
も知れないと思った次第で失礼ですが
… この一句に解説不要の「あたたかさ」
や「せつなさ」「したわしさ」を感じ
ることを… 「全ひらがな句」はそれに
とてもふさわしいことを述べたいです。


私は「奎」同人でご恵贈に与りましたが
俳句の好きな教え子(今は受験生)たちに
贈りたくて余分にサインをしていただき
ストックしました… 吉報を待っています。


小池康生先生 ありがとうございます。