序盤の文中にまず夏目漱石が登場し…


・・漱石先生は毎朝便通に行かれる
ことを一つの楽しみに数えられ、それ
は寧むしろ生理的快感であると云われた
そうだが、その快感を味わう上にも、

閑寂な壁と、清楚な木目に囲まれて、
目に青空や青葉の色を見ることの出来る
日本の厠かわやほど、恰好な場所はあるまい。
そうして… 或る程度の薄暗さと、徹底的
に清潔であることと、蚊の呻うなりさえ
耳につくような静かさとが、必須の…

(この後方で)・・・ 冬は殊に風邪を引く憂いが
あることだけれども、「風流は寒きものなり」
と云う斎藤緑雨の言の如く、ああ云う場所は 🍃
外気と同じ冷たさの方が気持がよい。・・・


母屋おもやから厠への通路写真も添えられて
木目・木製・木地などのよさが説かれます

こうして序で谷崎が繰り返し言いたかった
西洋流への異論… というより新たな日本流
への懐疑が巧みに浮かびあがってきます…。


・・文明の利器を取り入れるのに勿論
異議はないけれども、それならそれで、
なぜもう少しわれわれの習慣や趣味生活
を重んじ、それに順応するように改良を
加えないのであろうか、という一事で



いい言葉ですね
NPは惹かれます
NPの掛詞もほぼ
「さむ~」生徒
には風流をと…


風流は寒きものなり


【風流に温き洗礼ウォシュレット】
(宏川)


🍃斎藤緑雨(さいとうりょくう)・・・
慶応3年生まれで漱石・子規と同世代
小説家・評論家で結核で子規同様早逝
樋口一葉の理解者で親交と執着とあり


(10時アップの予約投稿…恒例にします
十時、三時のおやつ…ありましたよね)