2021年7月24日朝のテレビ・新聞は…
昨夜の東京五輪開会式を盛んに報じて
いますが…今から94年前のS2年の今日
同じ東京の未明に芥川龍之介が35歳で
他界しています… 東京帝国大の先輩で
精神科医でもあった斎藤茂吉の処方の
睡眠薬を過剰摂取したことによります。


丁度2021年ショパコン予備予選が全て
終了した頃なので… ピアノ… 芥川 ふと
想い出して記してみます… 時季 舞台は
異なっていますが当ブログに過去記事
があり… 相応しいピアノ曲を今朝は…。


芥川龍之介の超短編小説に「ピアノ」
という題名の逸品があり1400字程度…
時季舞台は関東大震災翌年の大正13年
秋に歩いている横浜山手通り… 或家の
崩れた跡に蓋をあけたままの弓なりの
ピアノが月の光の下で一音また一音と
打たれる…その真相は?というリアル。


芥川龍之介全集(岩波書店新書版S30年
第九巻「小品」収録で大正14年4月作)
で前後何篇かと合わせて読んでみまし
たが…群を抜く美しい文章と思えます。

ネット記事に芥川「ピアノ」から詩人
ルイ・ベルトランの詩集とモーリス・
ラヴェル作曲の「夜のガスパール」を
紹介する文章があり… なるほどとNPも
「相応しい小品」を探し聴いてみて…
小品集の中の「前奏曲」という1分強の
ピアノ曲に巡り合いました… これだ。🎵


その小品集はこんなラインナップです

[ピアノ小品]
「古風なメヌエット」(1895年)
「亡き王女の為のパヴァーヌ」(1899年)
「水の戯れ」(1901年)
「ソナティネ」(1905年)
「ハイドンの名によるメヌエット」(1909年)
「ボロディン風に」(1913年)
「ショブリエ風に」(1913年)
「前奏曲」(1913年)


この前奏曲の発表された1913年は大正2年で…
それは丁度芥川龍之介が夏目漱石の直系後輩に
あたる東京帝国大学文科大学英文学科へ進学を
(ちなみに当時の同学科は一学年数人のみしか
合格者を出さない難関…Wikiによる)した年です。


さて… ピアノを打鍵した正体は… そんなこと
を想いながら… 同じシーンばかり再放送続く
テレビをやめてPCのピアノ音に耳を傾け…。🎹


芥川は短篇小説や小品が多く… 前奏曲もいい
のですが… 交響曲も読んでみたかったなあ…。


【河童忌にプレリュードばかりを聴いて】


《対の追句》
【夏の五輪同じシーンばかりを視て】


(文豪付箋は芥川の最後の一枚)
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