きすいみち カモあがく ヒトおなじかも
(宏川)


「渚にて」とNPが名付けている
住吉川の河口の朝は満潮でした。🌊

八時半の海を見て河口近くでは
始まりつつある引き潮に抗って
押し流されまいとするかのよう
に鴨たちが皆であがいている…
そんなふうに見えました…微笑。

神戸湾からの潮風ではない六甲
山系の吹き下ろしの風があって
汽水域で初めてみるカモの群れ。


海まで歩いて行ける街に住んで
この朝は「海」という漢字には
毎という読みが入っていること
… それをふと考えていました…。👩


調べると海には「硯(すずり)の
水をためておくところ」という
意味があるのがわかりました…
大阪本町備後町で開催の大きな
書道展に行く日の朝でしたから
… 他愛ない符合を感じたのです。


海にゆかりある親しいかたから
誘っていただき「青霄書法展」。

そしてやはり… と言うべきか…
書展会場には「海」の一書あり
強く惹かれたことでした… 勿論
ご縁あるかたの変体仮名による
若山牧水の短歌一首の流麗には
驚嘆と賛嘆とで目を瞠りました。

山開きで何かと話題になりがち
… 富士に因んだ一首の書でした。


なびき寄る 雲のすがたの やはらかき
    けふ富士が嶺の 夕まぐれかな




【海と山出逢う街にも冬立ちぬ】


この日は二十四節気の「立冬」
… 使える季節になった小春日和
という季語のような日差しで…
ただ風のある日でした… 午後は
画廊に行き長閑(のどか)な一日
を夕まぐれまで過ごしました…
牧水の歌の夕まぐれは夕間暗れ
だそうで…暗くなる夕刻のこと。


👩海という字・・・
会意もしくは形声文字。
象形(さんずいへん「水」の意味と
「髪飾り付け黒髪を結髪する婦人」
の様)ふたつから成り立っていて…
黒い「暗い」の意味から広く深く
暗い「うみ」を意味する「海」に
… 旧字の海と共に人名漢字です。



〔追記 :下掲画像から書家御本人の
許諾なく上の記事に相応させたもの
を差し控えさせていただきました。
以後細心の自戒をもって記事アップ
を心がけます。〕

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