12月7日(水曜日)は 二十四節気
「大雪」(たいせつ)仲冬の季語
8日「開戦日」9日「漱石忌」日付 
季語が続きます… ぜひ御健吟を…。


おめでとうございます
入賞発表です🎉🎉🎉
まずは純粋鑑賞のほど。


《兼題の部》
隣人の名を知った日の冬月夜
(木乃香)

冬の月私は何も知らないから  
(金木犀)

小さき嘘見透かされたる冬の月
(ひつじ子)


イヤフォンを外し落ち葉の上で跳ぶ  
(市森)

踏めば鳴る落葉聞くため回り道
(對馬)

常夜灯落ち葉志願の常緑樹
(芦獏)

元気かな落葉掃くあのおじいちゃん
(健志)


漱石忌に第20回記念句会
「癸卯・2023 新年の部」
兼題発表します…記念誌に
直前直結します…御投句を
こころよりお待ちします。


【えらびてののちのおもいはふゆのつき】



《追記》
大雪の翌日に今回の撰句ポイントを述べます。

まず特選の第一席〜三席を決めませんでした。
敢えて言えば冬の月の三句が絶妙にシンクロ
そして連動しています…偶然ならず冬の月の影
の為せる技「知る・知らない・嘘」を冬の月が
見つめている…これらは「トライアングル賞」。

次に類想・連想の陳腐マンネリズム感を避けて
斬新な言葉にチャレンジした句を投句者ひとり
一句にしぼり選びました… 元々俳句と川柳との
垣根を越えてゆきたいNP句会ですから作者には
意外な撰句かも知れませんが…「落葉賞」入賞。
 
最後にNPの「えらびての」句ですが…権中納言
藤原敦忠の百人一首歌「あひみての」を踏まえ
ています…稀代のプレイボーイだったそうです。
「ふゆのつき」の持つ「見透かされる」ような
虚実の皮膜に迫る力を感じさせられたことです。