蚯蚓(ミミズ)は三夏の季語であり
蚯蚓出るは初夏の、蚯蚓鳴くは三秋
の季語になっている(歳時記より)。

蚯蚓出(みみずいずる)は七十二候で
蛙始鳴(かわずはじめてなく)に続き
二十四節気「立夏」の次候にあたる。

今年は端午の五月五日が立夏、初候の
蛙始鳴はこの日から五日間だったので
十日から標題の「蚯蚓出る」の五日間。


『バリ山行』は神戸の六甲山系が舞台
で、松永K三蔵さんのエンタメ純文学
… この言葉は自称かつ作家町田康氏が
松永さんのデビュー作『カメオ』の帯
にキャッチとして寄せたものでもある。

昨夏の芥川賞受賞作品が校内図書館に
無かったので注文図書として司書さん
に入れて戴き、届きましたメモをマイ
デスク机上に見て早速借り出して一撮。


単行本はよござんす。


月刊誌の文藝春秋でも読んだがやはり
単品で手にすると装幀や中扉や奥付に
込められた編集出版者の思いが伝わる。


夏に這い出てくる蚯蚓とこの注文図書
一冊とがどう響き合うか合わないのか
…それを言い出すと野暮な「二物衝撃」。


【よござんす野暮を承知で蚯蚓出る】


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