NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

カテゴリ: 文学

あわゆきしおかわさびだけで戴く

まぐろは三冬の季語で今が旬

連勤の医師へのオモテナシ

ゆかりの地である山口の

長門峡という日本酒で

御当地の文学者の

金子みすゞや中原中也の

話の出来る人とご一献の幸せ

東灘区岡本の「ダイニング木下」


【文学を語る刺身の鮪かな】


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『ビッグイシュー2025年1月1日号』

1月1日の発売日にJR住吉駅改札外通路で
二冊買い求めた… いつも一冊はどなたか
相応しい読者にと思って持ち歩いている。

5歳で海洋学者の父や母と共に離日して
英国帰化の作家だが… ノーベル文学賞を
受賞した2017年はハルキムラカミの方が
先であってほしかった頃だった… 何冊か
興味深く読んで舞台芸術的描写がなぜか
気にかかり今回の記事で少し解けた気分。


1954年長崎生まれの70歳作家は
「時代や背景に気を取られず、
物語の隠喩に着目してほしい。」
と述べている… これはそのまま
ハルキ節のようにも思われるし、
いやむしろムラカミ作品群こそ
「時代や背景」に着目すべきで
あるような謂わばシンメトリー
もしくはコントラストを感じる。
(NP語では「重複対比」)


この一冊は近々逢うことになって
いる映画監督志望でSE職の教え子
さんにプレゼントを決めた… なぜ
なら「物語の隠喩」とはその彼の
映画作りが目指しているそのまま
だからだ… 直接訊いたことはない
がきっとそうに違いなく閑話休題。


【こころざし高き教え子に教へられ
   日の名残りをぞ過ごさんと思ふ】💧


今日1月2日は箱根駅伝視聴のあとは
パティスリー⇒初詣の列⇒ABCラジオ
(文枝スペシャルインタビュー)⇒
NHK Eテレの蘇る落語(志ん生、金馬)
同 新春歌舞伎座生中継(中村隼人他)
など盛り沢山楽しんだのだが… 一番心
に残ったのはカズオ・イシグロの言葉
「時代や背景に気を取られず」という
not A… わたしたちは気を取られ過ぎ
なのだとハッキリ思い知る時代や背景…。


【初夢にカズオ・イシグロ夜想曲】🌃


💧『日の名残り』(ひのなごり)
1989年刊行で同年の英国ブッカー賞。
🌃『夜想曲集』(ノクターンズ)
2009年刊行で初の短編集。


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『NP第3号』(今冬11月刊行)に
わたくし、小説を載せました……
私小説ではありません、創作です。

標題のタイトルですが
小説についての小説で
「小説へのオマージュ」。


文学のひとつのジャンル、当小説
是非お読みいただき、ご感想など
お寄せくだされば、必ずお応えを
いたします……28とは何か、その
謎はまだ解けてはいませんが……

2025年5月刊行予定の『第4号』
続編は姿をまだ見せない登場人物
の脇キャラが主人公になります……
その名前は「ひかり」。


【冬晴れの神戸線車内にひかり】






違う。

映画と原作は別物
本心も本体も二つ。

原作から脚本へと
どのような引継が
あるのだろうか?

作家平野啓一郎さんは監督で脚本の
石井裕也さんに何を託したのだろう。

そもそも………。

講釈はやめておこう。

その異同というよりも異違に
作品としての深い沼があるの
かも知れないので沼ってみる。

初めての京都MOVIX
地下二階シアターで
観たが土曜日なのに
或いは土曜日なので
若者はいなかった…。


【本心と本体浮かぶ豆腐鍋】


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前半を了(お)えロードショー観る


『本心』は2019年9月〜2020年7月
北海道・東京・中日・西日本新聞四紙に
連載され2021年5月単行本(文藝春秋)
2023年12月文庫本(文春文庫)そして
今初冬11月8日(金)石井裕也監督脚本
映画で全国公開されます。2040年入口の
VF(ヴァーチャルフィギュア)から展開。


平野啓一郎さんは1975年愛知県生まれで
北九州市出身。京大法学部在学中に投稿
1999年『日蝕』で芥川賞受賞の有名作家。

大学入試問題の評論や小説、今年は
ビッグイシューの巻頭企画でも感銘。

「分人主義」でも知られ
個人主義から分人主義へ
夏目漱石の次のステージ。


11月7日(木)が立冬で、翌日の映画封切り。

前半のキリのいいところで読みを中断し
映画を観て それからまた後半を読む……
そんな楽しみは『変な家』以来なのです。

栞は今回特別で神戸市の選挙投票済み証明
……投票所の出口にお持ち帰り型の積み上げ。


【投票を了え本心はうろこ雲】


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