NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

カテゴリ: 文学

『銀河鉄道の父』


昨秋の「それぞれの宮沢賢治展」(南天荘画廊)
からずっと楽しみに待っていましたから…初日
朝イチの回でハーバーランドOSスクリーン10
…これは画像にありますが小さなシアターです。

文化庁から奨励の補助金が出る推薦映画で…
それにしても初日の祝日に四回上映とは言え
観客動員数はさほど見込まれていないらしく
だからこそ意地になって逆に全力エールです。


役所広司さん(父 宮沢政次郎)
坂井真紀さん(母 イチ)
菅田将暉さん(長男 賢治)
森七菜さん(妹トシ)
豊田裕大さん(弟 清六)
田中泯さん(祖父 喜助) 


役所広司さんはわたくしNPと同年生まれなので
とても親近感を覚え… 作中で賢治が生まれた時
の若々しい役もこなしていることに拍手でした
… 「厳格そうに見えて隙だらけ」な役柄を好演。


賢治さん(映画をみるとこう呼びたくなります)は
菅田さんがロケ期間中にキャベツダイエットで
減量の役作りをした壮絶な生き方と最期でした。
(森七菜さんトシの最期「永訣の朝」も同様です)


成島出監督は金字塔『八日目の蝉』(2011年)で
日本アカデミー賞最優秀作品賞&最優秀監督賞
など10部門を受賞したかたで役所さんの5歳下
…一番上の画像ポスターは監督サイン入りです。


【暑サニモマケヌ 勝てなくてもいいよ】
(『朱華』夏への扉)


【こどもの日大人ばかりのスクリーン】


主題歌いきものがかり「STAR」が切なくて
ネタバレ注意ですが…チェロにも感動でした。


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どれも面白過ぎて参った


12日(水)の二冊のうち一冊は
一か月前の発売以来… なぜ夏前に刊行しないのか
季感(俳句用語)を怪しんで見送っていたものの…
神戸ではベストセラー最上位にも挙がる売れ行き
に決断… 著者100作目『魔女と過ごした七日間』

もう一冊は猫好き漫画好き
「大奥」に興味を持ち… むしろ大奥の猫に惹かれ
スマホで電子書籍マンガを購読中の六甲マダムに
ススメられて… やはりわたくしは紙の本じわじわ
読み始め…ショートコメディ『猫奥』まず第一巻


13日(木)の二冊のうち一冊は
告知以来の数か月この日を待ちに待って発売日
新聞記事の特別感溢れる盛り上げかたもあって
… そのデビュー作以来の追っかけを自任しつつ
生半可には語れない大作『街とその不確かな壁』

あと一冊は上記三冊と同じく
阪神御影のメトロ書店で見つけた2月20日刊行
新書… いずれメジャーに行ってしまう大エース
オリックス・バファローズの背番号19を克明に 
追った新潮新書『山本由伸 常識を変える投球術』


エンタメミステリー
コメディマンガ
純文学長編小説
スポーツ評論


まるでディズニーランド四つの世界のような
「異種文芸同人」にも相応しい多様な世界感 
… 巡る季節のように行ったり来たりが愉しい
後者一冊目は特進クラスで二冊目はスポーツ 
芸術クラスで授業時に翌14日限定の紹介推薦。


【40年ぶり復帰の高校で 前とおんなじ作家紹介】


あの頃も村上春樹をおススメしていた記憶あり
… 変わらない変われない… でもいいものはいい。


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作家としての出発点・原点とも言える
二冊を前記事の宮本常一と併読中です。

昨朝の神戸新聞 第一面左下「正平調」から…


大江さんは最後の小説にこんな詩を載せた。

〈私は生き直すことができない。
 しかし
 私らは生き直すことができる。〉

次の時代を生きる人々へ、
連帯のメッセージだろう。      2023.3.15


【春光の彼岸私らは生き直す】


表記表現や口語文法やジェンダーに留意
して小説には傍線を引きながら読んでい、
(←この「い、」の連用中止法が何度も…)
60年の時を隔てた違和感も楽しんでいます。



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今がその日に宮本常一


余りにも大江健三郎さんの本が
小規模や中規模の本屋さんには
無い或いは置かれていない事に 
呆然としながら書店巡りをして

今回の訃報で売れてしまった?
そもそも在庫が無かったのか?
明日は大規模メガ書店に行って
たぶんにわかフェアやコーナー

今日は岩波文庫の大江健三郎本
探しながら無い無いの隣り辿り
なぜか目にとまった民俗学者の
宮本常一氏の二冊を発見これは

そう言えば徳島の山里の図書館 
で司書をしているNP妹オススメ
わたくしはひとには押し付ける
もののひとからの推しには弱腰

いつか読もうと思いそのいつか
それは大江本が意外に少ない今
生涯を旅人・伝承者として生き 
忘れられた日本人や辺境を描く

みやもとつねいち  

『家郷の訓』(かきょうのおしえ)
から読み始め…例によって早々に
解説に目を走らせると…ななんと

解説は文化人類学者でジェンダー
研究者の原ひろ子さん…あの心平
准教授の人生を変えたと言っても
過言ならぬ『極北のインディアン』
著者(3年半前に死去)ではないか!

一気に身近になり… きっとまた
大江健三郎にも民俗学的な要素
『万延元年のフットボール』や
『同時代ゲーム』にも詰め込ま
れている…アイルビーバック(^^)/


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帰りの京都山科あたり丁度夕方6時頃の雲


亡き父と同じ88歳で三月三日逝去とのこと
老衰と報じられ…『セヴンティーン』想起。

『個人的な体験』『万延元年のフットボール』も
再読を決意…ノーベル文学賞作家の原点かも知れず。

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時系列は戻り…

所用を済ませて帰路再び敦賀駅にて新快速待ち

名古屋行き特急しらさぎと新幹線駅はっきりと
…この在来特急も新幹線開業で存続が心配です。
 

超絶旨い土産…

えびせんたこせん北陸のから揚げを息子夫婦に
 
母逝きし一月末に仕事で通夜葬儀に来られない
ふたりは家族葬で喪主わたくしの代読した手紙
… こころこもった手紙を届けてくれました御礼。


約7000円分の日帰りの旅…午後の紅茶は甘くて
青春18の美味しい使いかたには似合い過ぎです。


【マリメッコにステーション一冊春旅】



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