NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

カテゴリ: 詩・短歌・俳句

ついでに今朝はネットもみない
(代打の代打悔しかろうに)

 
上の句が俳句
下の句を付けて短歌

なんらかの鑑賞を踏まえている。

そんな五七五 七七を
この一年半で姑息(その場しのぎ)に
ポツリポツリ創作してきましたが、

「鑑賞系付句集」(新型短歌集『欠片』)として、
mantensobooks(南天荘画廊11月7日〜12日)に
リーフレット形式の作品にまとめて出品します。

邪道かもしれないので(いや確実にそう)
俳人のかたにも歌人のかたにも顰蹙もの
噴飯物なのですが… 今朝のような心境は
俳句では足りず短歌には冗長になります。

プロ野球日本シリーズ第四戦 無念の「つとめて」、
つとめて、は早朝、特に何かあった日の翌朝です。


もはや新聞の時代でもテレビの時代でもなく、
「消費されるスポーツ」で評論家 多木浩二氏
が指摘した「社会はア・プリオリ(先験的)では
なくスポーツが垣間見せてくれるように多元的
流動的に成り立つ」という考察は、発表28年を
経て尚 的を射ています(高二「論国」授業展開中)。


【忘れものはありませんよね蔦もみじ
    朝から暮れるようなそぶりで】


11月3日から五日間は七十二候の
「楓蔦黄(もみじつたきなり)」。


《蔦もみぢ朝から暮るるそぶりなり》
(小林一茶)


いつもは、神戸新聞、そして、おはよう朝日です、です。

行ってらっしゃい、よい一日でありますように。



秋寒(あきさむ)は仲秋の季語です。


秋寒や古今和歌集仮名序よむ

と間投助詞「や」を用いるのが
俳句の切れ字の使いかたですが
そうすると所謂「三段切れ」の
ようになりよろしくない上に、
文をよむのは当たり前なので
よろしくない、などと評され
て標題句のようになります。

ところが標題句では別の切れ字
終助詞(係助詞)「かな」を句末に
するので 季語ではなくて仮名序
に句趣の中心があることになり、
こちらもよろしくないなどと…。


そうです、どちらも凡句ですが
今のNPには心に沿っています。

[追記]
かな、が掛詞という仕掛け
お気づきになりましたか。(^^)


最悪なのは、こんな句でしょう。

秋寒や古今集なり仮名序かな
(切れ字三連打の三段切れ)

やはり歌の方が自由自在さで優るのではと、
そんな気も強くするんですよねえ、本当に。

宮澤賢治は短歌は九百首あまり詠みましたが、
俳句はわずかに三十句のみで、どうも苦手感
があったようですね、賢治の気持ち納得です。


さて、スポーツの日は仲秋の季語。今年の
10月9日(月・祝)は旧暦の八月二十五日で、
あと五日で、いよいよ晩秋に゙入ります。

昨日10月8日は二十四節気「寒露」でした。

寒くなって当然なのです、9月の末までが
余りにも暑すぎたのです。その寒暖気温
の落差もあり、NP、8月から続く小説が
読めない症候群。歌集や句集、読み易い
哲学書などをよみ、やや現実逃避気味…。


古今和歌集の「仮名序」は紀貫之の歌論で、下記引用
の冒頭はよく知られています。末尾も合わせて引用し
所謂「煙管(キセル)読み」(山人読解法)をしました。

古今和歌集巻末には真名序があります。真名は漢文
訓点が付いて別文。また、作者は紀淑望(よしもち)
で、菅原道真の学友だった紀長谷雄(はせお)の嫡子。


《仮名序原文の冒頭&末尾》

やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろづ
のことのはとぞなれりける。世中にある人、こと、
わざ、しげきものなれば、心におもふことを、見る
もの、きくものにつけて、いひいだせるなり。花に
なくうぐひす、水にすむかはづのこゑをきけば、
いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。

【大和歌春夏秋冬皆詠歌】(俳句は端的かつ凝縮型)


あをやぎのいとたえず、まつのはのちりうせずして、
まさきのかづら、ながくつたはり、とりのあと、
ひさしくとどまれらば、うたのさまをもしり、こと
の心をえたらむ人は、おほぞらの月を見るがごとく
に、いにしへをあふぎて、いまをこひざらめかも。

【今昔を越えて季節の月を見る】(俳句は省略の文学)


なお、この古書は、先日の「それぞれの宮澤賢治展」
で 南天荘画廊のマネージャー@さんに「祖父の蔵書
ですが、古本でよろしければ」との有り難いお言葉
で頂戴した逸品です。古文の勉強ではなく、気楽に
読み流すと、こんなにもスラスラ面白くなるのです。

上出の御祖父様とは、神戸市の南天荘書店の創設者。
わたくし、とても光栄な一本にあらためて感謝です。


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うちゅうみお、さんの『NP』誌
創刊0号に掲載の句です… 本来は
夏の浜辺かクルーズ船の上など
で味わってみたかった秀逸の句。 

このかたは元来は歌人なのですが、
今号では俳句も連作を認(したた)め 
て戴き、近々歌集を制作されるとか
…NP誌としては詩のご投稿も愉しみ。


シャンディガフとは、ビールに 
ジンジャエールをミックスした
飲み物… ビールが三夏(夏中)の
季語なので、シャンディガフが
季語ということになりますね。🍻


中之島で、そよ吹く川の風を感じながら
(ほんとうは猛暑日に近く泥の河の風💦)
スイーツ&ランチ風の女性多いお店で、
メニューに見つけて、前記事の元同僚と
彼はハイボールで、アフターランチに。


過ぎ去った一夏の想い出には凡そ遠く、
甘い甘いビアカクテルドリンクでした。

「これほど合うか」はもしかすると、
失意の極みに皮肉にも甘いシャンディ
ガフが、という「傷み」のような気が…。


【想い出はいっそドルチェでシャンディガフ】



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[改稿]


【帰省して、希望、静心、早わかり】


実家の玄関に飾ってある秋芳洞の置物土産 
「希望」は50年もので
わたくしの記憶に間違いがなければ高校の
修学旅行でバス内のクイズに正解した景品。

広い和室の欄間(らんま)横並びの壁飾りの
「静心」は40年もので
筆書金箔紙額入りになっていて当時武生市
郊外区画整理で二度目の家を建てた父好み。

その亡き父の古い一冊で表紙にも蔵書印の
「早わかり」は60年もので
今回久しぶりの帰省で本棚から戴いた昭和
三十五年(1960年)初版の貴重な国語稀覯本。


わかったことは、ひとは必ず死ぬことと
それでも静かな心で受けとめ希望をもち
生きるということ、早わかりは遥か遠く。


【八月は鎮魂早わかり遥か】


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5月6日(土曜日)に教室で作った句です。

今春からの赴任高校は、NPにとっては
新しくて古く新鮮で懐かしく慕わしい、
40年ぶり復帰の地になるのです、感慨。

特進クラスのなかでも特別な生徒たち、
高2生と高1生とを専門講師という職名
で、一般生徒が休みか部活かの土曜日
に、2時間ずつ国語特訓を担当します。

ただ月に二度ぐらいしかないので、標題
の日には連休明け前の谷間の授業でした。


高1生徒たちに俳句創作をしてもらって、
短冊に俳号で「夏の句」を沢山書写提出。

中間考査やNP都合が重なり漸く本日掲載
のご紹介表彰で、後日賞品を届ける予定。

「俳句手帖」という歳時記季語付き記入 
記録帳を考えていますが、期末考査後に。


では、優秀句の発表です。

「秀逸賞」を贈らせていただきます。


公園の線香花火すぐ落ちる
(歌舞伎)

わかれては何度もあえる夏祭り
(花束)

サンダルのペタンペタコン大合宿
(にわとり)

約束の恋がしたいよ夏祭り
(uknow)

アスファルトに落としてしまった氷菓子
(海)


おめでとうございます。
ルールと季語学習後のほぼ即興で、なかなかです。
厳しい実践演習の合間に楽しんでくれて、担当者
NPのロゴマークまで作ってくれたみなさんに拍手。


この高1生の土曜授業は、昨日(10日)が一学期最終。
レギュラー授業は担当していませんが、待望再見。
未知数ながら、無限の可能性を見出した一学期の、
最終授業で作ってくれた金色の折り鶴が教卓に…。


【入梅に金色の折り鶴よ飛べ】


6月11日(日)は陽暦の入梅で、似つかわしい曇天。

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