NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

カテゴリ: 村上春樹

2020年12月31日の
大晦日23時~25時
京都からのFM生放送に
DJとして登場する
作家の村上春樹氏

「村上RADIO」ラヂオ
同名エッセイ集もあり
これまでにも繰り返し
不定期放送ながら人気
作家の豊富な音楽への
造詣と愛情とを存分に
ファンに届けてくれて
いるようです(19回👂️)

… ようです… というのはNP自身は
コアに追い続けたリスナーではなく
村上氏の作品や人物などへの関心と
傾倒から… その番組の存在を知って
いるに過ぎないからですが… 今回は
神戸新聞の告知記事を見つけたので
是非共聴いてみたいと思っています

ゲストに京都らしく京都大学から
山極寿一(やまぎわじゅいち)氏と
山中伸弥氏(やまなかしんや)氏とが登場します
前総長(2020年9月退任)の人類学者(ゴリラで知られる進化論)と
ノーベル生理学・医学賞受賞(2012年)医学者(ips&コロナ奮闘中)

このお二人と普段から村上氏自身
親交があるとのことを事前発信で
伝えてくれています…当日楽しみ

仏紙リベラシオンのインタビュー記事
日誌ダイアモンドのオンライン記事と
この数日間でコロナに絡めて政治的な
発言も伝わっています…どちらも興味
津々の内容で面白いです…しかし何を
どう発信しても闇雲な批判だけは高揚
する現代日本のメディアもしくは大衆

つい掲示板に目を通してしまう自分も
何だか村上さんに申し訳ないような…
そんな気分になります…でもでもでも
はい当日がとても楽しみなのです除夜
の鐘が京都らしく響くのか選曲はどう
ナレーションはどう対談はどうなのか
何よりも次作長編のことを聞けるのか

年越し…日付が変わる前後 計2時間
まさに「去年今年」(こぞことし)の
季語感覚とともに聴いてみたいと…
「時場人物事情」あれこれ思案中

来年こそよい年でありますように

早いのか遅いのか「村上春樹」の
カテゴリーを持つ当ブログとして
まずは三日前にお伝えしたくて…


【去年今年越せるかな村上ラジオ】













『国境の南、太陽の西』という
村上春樹の長編(1992年10月刊)
が「人の心を傷つけた心の傷み」
を深く密やかに描いた小説だと
今日初めて知ったように思えて
二十年ぶりぐらいの読了に感謝。

エンディングは『海辺のカフカ』
のそれに繋がる「海に降る雨」…
が「魚たちにさえ知られること
なく」「音もなく海面を叩き」…
という カタルシス(浄化作用)の
ような描写です… 人の心も同様。

自分自身の心の傷みよりずっと
傷つけた相手の心の傷みの方が
大きく深いのですが哀しいこと
になかなかそれに気づかぬまま
におわってしまった青春の光と
影を優しく柔らかくつつみます。

映画『カサブランカ』(1942年!)
のテーマ曲となった1931年録音
「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」
(時の過ぎゆくままに)を小説終盤
繰り返し弾くピアニストがいて
…主人公の僕の心に語りかけます。

しかし僕の心を以前ほどには打た
なくなってしまったことに気付き
僕はそのピアニストにリクエスト
することをやめます…冒頭すぐに
登場する島本さんにまつわる展開
の終焉なのですが… ご一読いかが。


雨の兆しも無い冬晴れでしたが…
冬の夜「生きているだけで原罪を
負い言葉と行為と心とで人の心を
傷付ける罪と業(ごう)」に思いを
巡らせたことです… はるか昔々に
キリスト者と無縁になった不心得。

それにしても「真珠湾開戦」から
間もなく『カサブランカ』が完成
している米国の社会情勢… 恋愛物
監督マイケル・カーティスそして
ハンフリー・ボガード極めつけは
イングリット・バーグマンという
超ビッグネームコンビ… 日本公開
1946年6月…やれやれとハルキ節。


『国境の南、太陽の西』
この作品がほんとうは…
『ねじまき鳥クロニクル』
の冒頭になるはずだった
というエピソードは伝説。


久しぶりにハルキストを
気取ってみました… 標題
の句は余計に傷心募るも
しかしやはり僕は悪人…。


【悪人の成れの果て見ゆ冬日和】


IMG_20201208_191121








【 ブルックナーのシンフォニーを
                            聴きながら
                「品川猿の告白」を読む 】

【 いつ何処で読みしか忘れ
                            品川猿
            従はざるかと思い込みしか 】


とまあ、短歌の出だしにやれやれと
思い込みに気づくのだけれども… と
村上春樹風ならこんな文体かな?

7月初刊の短編集『一人称単数』を
買いそびれていたところ…その初版
をプレゼントされ猿踊り…さすがに💃
しませんが大喜びしている次第…。

一篇目が短歌素材の「石のまくらに」
だったので… 記憶が蘇ってすぐ比較
… そうです「初出」とは改変するの
が村上春樹さんの常…「レキシントン
の幽霊」などは凄まじいものがあり
… NP出版社との手紙のやり取りまで
やって「あ、そういうものなのか」
と思い知ったことがありましたね。😅

今回たとえば、わずか五行ほどの間
に… 二か所発見しましたが基本短く
なるんですよね… なるほど文章修業。


(単行本) ↔️ (初出誌)
p17
ないだろうと ↔️ ないだろうということが
一週間後 ↔️ その一週間後


些細なことかも知れませんがもっと
重要な改変も有り得るのがハルキ的。


さて
八篇中で三篇の「文學界」初出作品
さらにブログ冒頭「品川猿」特には
唯一の書き下ろし「一人称単数」を
一読速読してハルキワールド堪能。😃


短歌は基本的に「一人称単数」作者
によるものですよね… 俳句も同じで
すが…「単眼」という切り口が増え
ていくほどに「複眼」になる短歌集
のように「切片」重ねての短編集…。


それでも結論らしきに至りて
村上春樹は俳句素材的ならず
下記二句もやはり散文的です。


【指の先螢追ふ村上春樹】
【鈴鳴らずとも秋に村上春樹】
(『蒼穹』夏と秋 )


【2020四十年目の秋春樹】


デビュー作『風の歌を聴け』は
1981年7月23日の初刊でした。📕


IMG_20200818_025210

村上春樹氏の「恋愛短編」の「螢」は1984年に刊行され
1987年に記録的ベストセラーとなる『ノルウェイの森』
のもととなりますが・・・それから36年後が2020年です。

ジョージ・オーウェルの近未来長編小説『一九八四年』
は36年後の「超監視社会」を予告する1948年刊行のもの
で「36年後」をキーワードとして…『1Q84』に連関。

標題の二作をモティーフとする「マンガ」を
芸術家の南熊山人さんからお借りしました。📖


帯の表キャッチには
「いつかもう一度この不確実な世界のどこかで
あなたに会うことができたとしたら」

裏キャッチには
「僕たちはいま、未来のさらなる未来にいるわけだ」
・・・とあります。

昨日これは村上春樹フリークのかたにお借りした
『さんぽで感じる村上春樹』を隈なく読み始めた
ばかりだったので余計に符合強く感じたことです。


つまりそれは「超時空の物語」という意味合いです。

『さんぽ』と合わせてゆっくり味わっています
今日は「企画展」の最終日ですので…このあと
画廊に詰めておりますが…存在感を消して何処
かに漂うように「目鼻口を描きたくなかった」
という森泉岳土(もりいずみたけひと)の気持ち
を考えてみます…俳人でも勿論画人でもなく…。


【顔無しの画を土用波浚(さら)ひけり】🌊


🌊土用波・・・
晩夏の季語で夏土用の頃の
台風によるうねりのある波


IMG_20200726_064233

一番行きたいのは神戸三宮イタリアンレストラン
ピノッキオで『辺境・近境』に出てくる名物ピザ
開業以来の注文通しシリアル番号カードも楽しみ。

阪神間には春樹作品文章の舞台は沢山あるのです
小中・高校時代を過ごした西宮・芦屋・神戸辺り
父を語った今春の随想集『猫を棄てる』にも登場。

北と南に山と海があり三本の鉄道が東西並走する
古くて新しくて明解で深くて代謝変容も又厭わぬ
デビュー小説『風の歌を聴け』の幾つかの場所も。

『風の歌~』映画を撮った大森一樹監督は中学校
で後輩にあたりますが… 村上春樹少年は西宮市立
香櫨園小学校・芦屋市立精道中学校・神戸高校卒。


【西宮芦屋神戸に夏の風】

【風の歌を聴け夏の歌謳ふから】


IMG_20200723_100725 

このページのトップヘ