NPブログ - Leitmotiv ~言葉・論理・主題連鎖への旅~

カテゴリ: 参考書

高槻時代の教え子で京大文学部へ進んだ森田貴之*くん、
現在は南山大学准教授で名古屋にいらっしゃるのですが、
数研出版から「プレミアムカラー国語便覧」を刊行され、
有り難く嬉しいことにNP自宅に郵送して下さいました。



感動
綺麗で
見やすく
判りやすく
中味詰まった
極上監修の逸品


【NP速報「視野ひろし」のコーナー】
巻末索引で「ひ」に行ってみましたが、
ありました「東野圭吾」赤字扱いです。
代表的推薦図書はやはりあの一冊です。

さてそこでQです。

現代作家のコーナーで燦然、
カラー写真入り単行本紹介、
さてその「東野コレ一冊」、
最下方に即回答ありますが、
一体何でしょうか容易です。
それはもう「純文学」です、
勿論映画も忘れられません、
かくも美しい純愛の物語…。


【肝心の森田貴之先生のコーナー】
中世の軍記・歴史物語の専門家です。
NP予備校時代だから15年程前に一度、
高知へ遊びにきてくれたことがあり、
当時住んでいた土佐山田の家に一泊、
そう現在は奈良学園の社会科主任の、
同じく教え子の野村幸宏くんと共に、
深夜まで語り合った記憶があります。


青は藍より出でて藍より青し**


じっくり閲覧(!)させていただいて、
御礼の「手紙」(!)を差し上げたく、
本日は速報ご紹介のみ掲載いたします。

NP中一担当だったら即採用したいなあ、
本校では高校用便覧を中一で持ちます。


森田くんは直筆の一筆箋を添えて、
今年はお会いしたく思っています、
そう書いて下さいましたやったね。
『太平記』を熱く語る姿見たいな。


久し振りに名古屋まで行くよ、
海老フライを一緒に食べよう。

南山大学は曽野綾子『太郎物語‐大学編‐』の舞台となった名門ですね。
でも以前いただいた賀状によると、
大学側は「太郎物語」を宣伝材料にするつもりは全く無し、
…とのことでしたね。


時代も大学もどんどん新しくなってゆきます。
新しい時代と大学に中世近世を歴史を軍記を、
しっかりと語れる学究者である教え子を持ち、
心から光栄に思っています本当に有り難う(^^)/。


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*森田貴之(もりたたかゆき)・・・
[長期研究]
テーマ:軍記物語を中心とする中世文学研究
内容:鎌倉・室町期に成立した軍記物語を文献学の方法に基づき研究する。現実の事象をどのように認識し、どのように文学作品として昇華させているのか、歴史学の成果をふまえた史実との対比や引用説話の分析等を通して、歴史叙述の手法を分析する。また、近世・近代の文学・思想に与えた影響からも、軍記物語の文学史上の意味を考えていく。
[短期研究]
テーマ:中世散文作品の漢籍・仏典受容の研究
内容:和漢比較文学の観点から軍記物語や歴史物語等に分析を加える。特に作中の引用説話や引用漢詩句等に注目し、その出典および受容形態、引用意図を検討し、作品の製作状況・成立過程を追求する。同時に、他の古典文学作品との比較によって、作品の位置づけを問う。
[趣味・特技など]
台湾ドラマを見て中国語の勉強をすること
《南山大学・公式ホームページより》


**青は藍より出でて藍より青し・・・
《「荀子」勧学から》青色の染料は草の藍からとるが、それはもとの藍草よりももっと青い。弟子が師よりもすぐれていることのたとえ。出藍(しゅつらん)の誉れ。
[デジタル大辞泉より]


「東野コレ一冊」は?
A:『容疑者Xの献身』
東野圭吾の推理小説。ガリレオシリーズ第3弾。2003年から文芸誌『オール讀物』に連載され、2005年8月に文藝春秋より出版された。2008年8月には文春文庫より文庫化された。
第6回本格ミステリ大賞、第134回直木三十五賞受賞作。また、国内の主要ミステリランキングである『本格ミステリ・ベスト10 2006年版』『このミステリーがすごい!2006』『2005年「週刊文春」ミステリベスト10』においてそれぞれ1位を獲得し、三冠と称された(のちに前出の2賞を取り、最終的に五冠となった)。
[Wikipediaより]




今年度(主担当学年・中3)は論理エンジン「上級編」の使用叶わずのままなので・・・、
思い切って先日、
現在の「特にオススメ自著」を執筆者の出口さん本人に、
失礼承知でメール打診しました。

大学受験へとひた走る中3(~高2)にとっての「現代文ガクシュウ方法論」模索です。

勝手唐突な申し出にもかかわらず、
大変丁重な回答返信をいただきました。
その文面の中にあった問題集・参考書五冊です。
本日帰省先から帰阪の際に、
梅田「紀伊國屋書店」と、
堂島「ジュンク堂」とに寄ってゲットしたもの。

明日以降のNP授業で紹介しながら、
日テレ番組「世界一受けたい授業」に出口さん出演時のDVD(水王舎のSさんが送付して下さいました。)を、
皆で見つつ問題集&参考書についても考える授業を、
展開する予定です。


その中から一つ・・・、
出口さんの鉄則・第一項目です。

◎具体例のあとに必ず来る「  」に注目する。

さあ、
「  」には何が入ると思いますか?

出口さんとNPとで違う二字熟語なのですが、
なるほど・・・それは同じなのだということに、
本日あらためて気付いた次第です。

ではまた明日、
おやすみなさい。

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現在、
中学2年生で【構造主義的ガクシュウ】授業を展開しています。
計3時間(作家と文学史・時代背景の別プリント作成配布予定) 実施分で、
朗読劇・全七幕の区切りを①~⑦と表記しています。 
《朗読劇》
①街なかのメロス
②王城にて
③帰郷と妹結婚式
④出発と油断・試練
⑤メロスの挫折 
⑥希望・勇気・再起
⑦友情・王様万歳!

・・・・・・・・・・・・

【 太宰治「走れメロス」構造主義的ガクシュウ 20162 NP国語演習 

 

語彙力(心情的抽象熟語に特化)


【(-)マイナス語から、(?)保留語を経て、(+)プラス語への変遷】

(-)①激怒・暴虐・邪悪・悪心・乱心・派手 ②孤独・嘲笑・私欲・残虐 ③疲労困憊・不吉・未練 
④茫然 ⑤不信・疑惑・卑劣・不名誉 ⑥悪魔 ⑦空虚・妄想

 

(?)①決意・敏感 ②単純・威厳・憫笑・反駁・覚悟・必死 ③無理・頑強・呆然・秘密 
   ④哀願 ⑤合点 ⑥仰天 ⑦赤面

 

(+)①律儀 ②忠誠 ③陽気・喜色・歓喜・夢見心地 ④信実・悠々・名誉・獅子奮迅・憐 
⑤正義・猛然・無心 ⑥疲労回復・希望・義務遂行・期待・信頼・勇者・
正直・平気・信念・死力 
⑦抱擁・仲間・歓声・万歳

 

読解力

 a構造構成(全七段落の微分読解で考察、時場人物事情に着目)

【起】①起承②転結 【承】③起承④転結 【転】⑤起承⑥転結 【結】⑦起承転結

 

 b素材(特に「水素材」⇒暗喩象徴的に「変化・流動(の兆し)」を示す)

【起】①なし ②泣いてわびる

 

【承】③黒雲・雨・降る・車軸を流すような・大雨・豪雨・小降り

   ④雨中・雨もやみ・汗・降ってわいた災難・川・水源地・氾濫・濁流とうとうと・下流・橋・激流・
   橋げた・繋舟・波にさらわれて・渡し守・流れ・海のように・川岸・男泣きに泣く・
しずめる・
   荒れ狂う流れ・沈んでしまう・波は波をのみ・巻きあおり立て・
泳ぎ切る・ざんぶと・
飛び込み・
   荒れ狂う波・押し寄せ・渦巻き・引きずる流れ・かき分けかき分け・押し流されつつも・対岸 

 

【転】⑤悔し泣きに・泣き出した・愛と誠の血液(+)・疑惑の雲

  ⑥《転の転》せんせん・水・流れる音・水が流れている・こんこんと・清水・わき出て・泉に吸い
  込まれるように・両手ですくって・一口飲んだ・酒宴・小川・口から血・噴き出た・日は沈まぬ

 

【結】⑦濁流を泳いだように・群衆をかき分けかき分け・目に涙を浮かべて・うれし泣き・おいおい声を
   放って泣いた


小主題連鎖(ライトモティーフ)と大主題(メインテーマ)

【主述連鎖】(各形式段落の冒頭末尾のみ)

①メロスは/激怒した。→ 「(私は王を)/生かしておけぬ。」 

②メロスは/[単純な]男であった。→(メロスは)/[ものも]言いたくなくなった。 
③セリヌンティウスは/[王城に]召された。→(メロスは)/[深く]眠った。

④目が覚めたのは/薄明のころである。→山賊が/躍り出た。

⑤「(おまえは)/待て。」→(メロスは)/まどろんでしまった。

⑥[水の流れる]音が/聞こえた。→(メロスは)間に合った。

⑦「(    )/待て。…」→勇者は/(ひどく)赤面した。

激怒・義憤 挫折・敗北  ヒロイズムへの羞恥と偽善への反発  

正義・友情 信実・勝利  強者への憧憬(どうけい:あこがれ)と弱者の倫理

表面的には「弱肉強食の人間社会へのメッセージ」

裏面的には「富国強兵の国家体制へのアンチテーゼ」

 

表現力

【修辞法(レトリック)=表現技巧…全体的には「心話文」多出】

1メロスは激怒した。/(聞いて)メロスは激怒した。「あきれた王だ。生かしておけぬ。」

2メロスには竹馬の友があった。/竹馬の友、セリヌンティウスは、深夜、王城に召された。

3その王の顔は蒼白で眉間のしわは刻みこまれたように深かった。

4世の中の、正直者とかいうやつばらにうんと見せつけてやりたいものさ。

5おまえの兄のいちばん嫌いなものは、人を疑うことと、それから、うそをつくことだ。

6他には何もない。全部あげよう。もう一つ、メロスの弟になったことを誇ってくれ。

7私は、今宵、殺される。殺されるために走るのだ。身代わりの友を救うために走るのだ。

8ああ、神々も照覧あれ!濁流にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、今こそ発揮してみせる。

9ああ、できることなら私の胸をたち割って、真紅の心臓をお目にかけたい。

10人を殺して自分が生きる。それが人間社会の定法ではなかったか。

11私は信頼に報いなければならぬ。今はただその一事だ。走れ!メロス。

12 …残光も消えようとしたとき、メロスは疾風のごとく刑場に突入した。間に合った。

13生まれて初めて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。

14このかわいい娘さんは、メロスの裸体を皆に見られるのが、たまらなく悔しいのだ。

 

知識力

【太宰治が生きた時代と足跡(別紙参照)】

1909(M42)年~1948(S23)年、玉川上水に遺体が発見されたのは40歳の誕生日619日で、
以後「桜桃忌」。青森県出身で東大・仏文科中退、無頼派・新戯作派の作家。
代表作に『晩年』
『津軽』『斜陽』『人間失格』、高校教科書に「富嶽百景」。
(中2課題図書『パンドラの匣・正義と微笑』)

 

 

・・・・・・・・・・・・
 
以上をB4プリント一枚に収めています。
本来は、
こうした実践ガクシュウ教材で参考書を作りたかったのですが、
受験用を目論みエッセイ風に頓挫して、
果たせないままになっています。

いつかは必ず・・・、
そう考えています。 

和泉流
「三番叟」 (叟:そう=翁おきな)
野村万作

大蔵流
「木六駄」(牛六頭に積んだ薪:たきぎ)
山本東次郎

和泉流
「舟渡聟」(ふなわたしむこ)
野村萬斎(まんさい)


「日曜美術館」(ジョルジュ・デ・キリコ“謎以外の何を愛せようか”)に引き続いて、
「古典芸能への招待」(人間国宝の狂言“三人が揃う注目の舞台”)をEテレで見ています。

・・・見ていました。

見ているうちにいつの間にか眠くなり、ふと気がついたら終曲の時間でした。

でも、逆に言えば2時間(キリコの「シュール・リアリズム」から3時間)、
何となくずっと見て聴いていたような気もします。

さすがキリコの「象徴」、
さすが国宝の「狂言」。
変なところで感じ入っていますm(__)m。


おやすみなさい。
11月最後の日は、
今までのマイブログ一日更新回数記録を、
更新したように思えます。

もはや舞ブログ。


参考書原稿を更新しながら・・・、というのが「複線化」(斎藤孝さんの言葉)の収穫です。
明朝にノルマ(規範・規準)を仕上げることにします。

もはやカルマ(業:ごう)。

がんばれ自分。
がんばれ誰か。


がんばれ在校生。

がんばれ受験生。

がんばれ卒業生。

 

前作「東大-」と同じ切り口の「戦略・仕掛け」を持った出口汪さんの新刊本です。
NPも前回と同じ切り口で、ひとつ取り上げてみます。


「京大-」から一人(一題)紹介します。
西田幾多郎の「読書論」(2004年度入試)。
当ブログでは、「西田哲学」と言えば田中潤一先生との往還で2013/4/5の記事があります。
是非合わせてお読み下さい。
石川県出身で「京都学派」の創始者、京大が出題するに相応しい哲学者です。
(最近金沢まで行ったのですが、何かひとつでもゆかりにふれればよかったです・・・意識レベルと実践が大切。)

西田幾多郎
(作家プロフィール)

《大哲学者の「読書の技法」》

(問題文)
・・・・・・(傍線部なし)・・・・・・・。

(解説)
〈自明なものを自明とせず、疑ってかかれ〉
《偉大な思想家の「真髄」を掴む読書術》
《「時代を変えた本」を読め》

(出口厳選 理解が深まる良問)
問:筆者はどういう読書法を勧めているか、簡潔に述べよ。

(解法)

(解答)

《補講》
私事にて恐縮ではあるが、私が文学部の学生だった頃、指導教授から「一番嫌いな作家は誰か」と聞かれて、私は躊躇(ちゅうちょ)なく「森鷗外です」と答えた。
指導教授はにやりと笑い、「それなら、森鷗外を研究しなさい」と言い放った。
以後、私は大学三年から大学院の博士課程修了まで、七年もの間、嫌いな森鷗外と向き合う羽目になる。
当時、私は文学の研究者になるつもりでいた。私が研究したかったのは、鷗外とは全く資質の異なる川端康成や太宰治だったのだ。
私が指導教授の真意を理解したのは、大学から離れた後だった。その時、すでに指導教授は鬼籍*に入られていた。
・・・・・・・・・・・・


・・・この後に続く文章が卓越していると思われます。
私は、さるかたに送っていただいて読んでいますが(ありがとうございます)・・・、
皆さんも、宜しければ「一般書」として「学参」として、ご一読を。

とりわけ、京大レベルを目指して最後の奮闘を続けている29期・既卒生諸君。

NPの参考書は皆さんの受験には間に合いそうもありません。

急ぎ標題の一冊を読んで、「目から鱗(うろこ)」を体感して下さい。

諦めるな、夢は見るだけではなく果たすもの。

(以下NP国語録)

切り取られた文章から「核心」となるものを「確信」する。
それを「革新」に繋ぐこと。 

全体の文章から「連鎖」を見い出して「物語」を読解する。
それを「主題」に高めること。

評論も小説も随想も古文も漢文も同じ。


・・・自分自身の参考書作りに戻ります・・・。


*鬼籍(きせき)
・・・[籍は帳簿の意]「過去帳」**の別称。「鬼籍に入ィる=死ぬ」
**過去帳(かこちょう)
・・・その寺に葬(ほうむ)った人の法名・俗名、死没年月日などを書いておく帳面。

上出の指導教授が亡くなられた時、NPは中高一貫の男子進学校に奉職していました。大学・大学院時代の同期生たちと、JR福知山線でご自宅に向かう時、学生時代に厳しく言っていただいた言葉が何度も胸を過(よ)ぎりました。・・・「君はいったい何をしているのかね」・・・。今も聞こえてきそうです。


 

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