NPブログ「Leitmotiv 」言葉・論理・主題連鎖への旅

カテゴリ:詩・短歌・俳句 > 芭蕉と「奥の細道」

ドクターSKに戴いた近況LINEに
金沢市と能登半島を巡っての帰路
敦賀の気比神宮に参拝し芭蕉像を
発見とのレポあり… 盆帰省の私は
往路途次で半世紀?ぶりにお参り。


【数珠忘れ浮世忘れの盆帰省】


帰省は夏の季語だが実際にはひと月あとの 
盂蘭盆即ち初秋に重なるのは「盆帰省」…。


奥羽への芭蕉を追う旅も実は参拝参詣をして
この十五年間に喪った近しい人たちへの鎮魂 
の想いを捧げてもいたので… その旅は敦賀に
芭蕉が月の句等を丁度15句遺していたことに
繋がっていて… 感慨ひとしおの汗まみれ。💦


標題句は種田山頭火の
「うしろすがたのしぐれてゆくか」に肖って
いて邪道句駄句なのだろうが…私は芭蕉像の
うしろ姿の美しさにとても心惹かれたのだ。


《月清し遊行の持てる砂の上》(芭蕉)📿


「おくのほそ道」(芭蕉の自筆表記)の長旅の 
終盤で北陸道に廻り敦賀の気比松原に立ち寄る
芭蕉はもうすでに次の旅へと心馳せ始めていた
… そんな気がしてならない月の句そして後ろ姿。


📿NP超訳・・・
【上人の遊んだ砂に月きらり】

[wikipedia参照編集]
遊行上人(ゆぎょうしょうにん)・・・
浄土宗の一派時宗(じしゅう)に於ける
指導者に対する敬称。 特に開祖の一遍や
その弟子で遊行派の始祖である他阿を指す。

著名な遊行上人・・・
一遍 - 初代遊行上人
他阿 - 二代遊行上人(真教)
他阿智得 - 三代遊行上人
呑海 - 四代遊行上人。清浄光寺(遊行寺)開基
他阿一鎮 - 六代遊行上人。迎称寺(こうしょうじ)
(京都市左京区浄土寺真如町)開基とも伝える。
他阿託何 - 七代遊行上人
(以下省略、芭蕉は二代を指したらしい。)


【遊行とも呼ばれてみたい盆帰省】



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かんせんなきてしょうおうあり
そこかしこなるあきのごとくす


倒叙型で
大垣から千住と旅立ちまでを振り返る。

画像厳選で各一景

大垣(美濃:岐阜)

新庄(羽前:山形)

山寺(羽前:山形)

平泉(陸中:岩手)

松島(陸前:宮城)

白河(磐城:福島)

日光(下野:栃木)

千住(江戸:東京)

旅立ち(同上:今回は神戸)


【箱ひとつ旅の終わりの芙蓉かな】❀


❀芙蓉(ふよう)・・・
初秋の大輪の花で朝開き夕方に閉じる。
色は白・桃が多く紅もあり、花言葉は
「繊細な美」「幸せの再来」など。


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登り詰めて世界遺産の中尊寺金色堂の庭に
「五月雨の降り残してや光堂」の句碑の後
長旅の膝には堪えたであろう下り坂を降り
世界遺産の毛越寺(もうつうじ)の境内に
「夏草や兵どもが夢の跡」の句碑が二種…
英語碑の岩手出身新渡戸稲造訳と日本語碑。


鹽竈(しおがま)の浦に入相(いりあい:夕刻)
の鐘を聞く。五月雨の空いささか晴れて、夕月夜
幽かに籬(まがき)が島もほど近し。蜑(あま)
の小舟漕ぎ連れて肴(魚)分かつ声々に
「つなでかなしも」とよみけん心も知られて、
いとどあはれなり。
               ↓籬島と塩釜港
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つばさ・のぞみの後大垣へ


予定では最上川の芭蕉乗船場に寄り代行バス
(大雨被災でJR線停止中)で余目から酒田に
入り象潟を往還して… 日本海回りをもう少し
続けるつもりだったが… 台風など不穏な影を
感じたので五日目にして潔く打ち切りにした。


それでも朝の新幹線つばさ(始発)待ちの新庄駅
(在来線と同一改札)から小一時間程度で二つの
句碑巡りを、徒歩&タクシーで敢行して惜別の旅。

芭蕉が「五月雨をあつめて早し最上川」の発句を
旅日記に記したのは陰暦六月二日(陽暦7月18日)
なので、約三週間後の体感時空を旅したのである。

その時も、今も、蝉は盛んに鳴いていて何蝉論争
はあるらしいが、わたしは「見ん見んゼミ」だと
確信している、ホントだよ…「そのヒグラシ」や
「心をツクツクホウシ」も面白いんだけどね。👀


【最上川みることもなく野分避け】


このつばさは福島でやまびこと連結してつばびこ🚄
号になる(ウソ、発音しにくい… 連結はホント)
… これもホントだが福島までは在来線レール共用。


(続く)



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【月見坂汗尽き果てて光堂】 

【中尊寺に餞暑守り猫あんずちゃん】

【北上の川と金色堂の詩碑
   暑サニモ負ケズ賢治はいた】

【立石寺ひとめみんみん蝉の沁み】

【芭蕉の葉繁る山寺記念館】

【紅花の添えられ閑かさや一句】

【夏秋の帯重なりて解(ほど)けゆく】

【解夏(げげ)の旅流して仕舞え最上川】


《四日目》
世界遺産中尊寺と毛越寺(もうつうじ)に
芭蕉の句碑をたずねた後、日本遺産の山寺
立石寺の芭蕉記念館と句碑を経て新庄入り。

山形新幹線の新庄駅には帰省迎えの人多く
父母健在の往時を偲ぶ… 駅前のルートイン
新庄ホテルにも盂蘭盆の客、明日は最上川。

本日いちばんの関心事は中尊寺の守り猫で、
この夏のロトスコープアニメーションから
「あんずちゃん」とネーミングした可愛い。

旅に出て以来初めて一日20000歩を超えた
… 坂道や階段石段が多かったので体にも又
大学研究ゼミ同期のLINEやマイブログへの
コメント、フェイスブックいいねにも感謝。


ただ「強行軍」とは感じていない…芭蕉も
そうだったのかも知れない…気まぐれの旅。

北口榛花さんの金メダルには勿論拍手だが
山下美夢有さんの4位や男子マイルリレー
の6位にも男子走り高跳びの赤松諒一さん
の5位にも泪の拍手なのだ… 芭蕉は自筆の
「おくのほそ道」で「泪」漢字表記だった。


【道はまだ続く秋空への泪】


【夢の中では七十メートル投げていた
   金メダリストの夢まだ続く】


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寒蝉の話題から一夜一転して酷い日差しと暑さ
ミンミンゼミの天下続く松島に仙台経由で入る。

『奥の細道』では当日に白河でも松島でも無句
芭蕉の感極まる様子が偲ばれるが風流の欠片も
無い観光の賑わいと繰り返しになるが猛暑酷暑。

芭蕉コースという遊覧船にネット予約で乗船し
人気の政宗コース(松島〜松島)の混雑を回避
… ただ下船して知る「不便」(松島〜塩釜?)
謎は解けた… JR本塩釜駅から東北本線に戻るの
が何と朝すでに経由したはずの「仙台回り」の
方が早いのだ…まあよい実は芭蕉は名所瑞巌寺
には素っ気ない礼讃の言葉のみ綴り塩釜にある
籬島の方に熱い想いを残しているのだから…句
も原文では曽良に譲り… ではいったい誰があの
超有名な「松島やああ松島や松島や」という句
を残したのだろうか…句碑ではないが変な石柱
を発見した… 「朝よさを誰まつしまぞ片心」と
いう出立前の芭蕉の句が、本文掲載の曽良の句
「松島や鶴に身をかれほととぎす」と並ぶのだ。


【父母と乾杯松島の麦酒】


亡き父母の松島来訪の思い出話を聞いた記憶…。


人気の仙石線(石ノ森章太郎の漫画車両あり)
にも乗れたし、朝は踏切確認JR遅延で乗り換え
ダッシュの仙台でも余裕で駅蕎麦も食べられた
ので、大満足で一ノ関から閑静な駅前の平泉に
予定通り午後四時半に到着し期待の宿に向かう。


《三日目》
地域交流型宿舎「浄土の館(たち)」は朝夕
(近場外食の)二食付きでコインランドリー
洗濯し共有シャワールーム&トイレも綺麗…
但し最もワクワクしていた地域交流は謎で…。

台風も地震も気がかりだが明日午前は中尊寺
午後は大雨で激甚災害指定の新庄へ立石寺の
山寺経由で… 大阪桐蔭出身の山下美夢有選手
のパリオリンピック女子ゴルフ第3ラウンド
活躍を、あの第100回夏の甲子園春夏連覇の
Tシャツを着ながら応援しているガンバレ。



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